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2005年8月 1日 (月)

「青春」はいつから?

「青春」。この言葉の輝かしくも、気恥ずかしい響きはいつから始まったか。

 もともと、中国の五行思想から来たもののようで、四季にそれぞれ色を配して、青春、朱夏、白秋、玄冬、とあらわしたもの。

 しかし、日本で特有の雰囲気が絡みついたのは、明治中期のベストセラー小説、『青春』が関わっている。

 ものの本によると、作者は小栗風葉。1905‐06年(明治38‐39)《読売新聞》に連載。「天才」とまでの評をほしいままにした。のち〈春之巻〉〈夏之巻〉〈秋之巻〉の3巻とし春陽堂より刊行。文科大学の学生関欽哉と成女大学生の小野繁の恋愛,結婚から破局までを描いた大作。

 こうして、青春は「青春」となった。

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