なぜ、オランダのサッカー選手はスペインへ移籍するのか?
オランダの著名なフットボーラー、かつてのヨハン・クライフ、現バルセロナ監督のフランク・ライカールトや、現役のパトリック・クライファート、など選手として、そして、監督等として、リーガ・エスパニョーラに移籍するオランダ人フット・ボーラーは枚挙にいとまがない。スペインのリーガ・エスパニョーラは、気候、風土等、例えば、イングランド・プレミアリーグと比べると、オランダとの違いはかなり激しい。にも関わらず、なぜオランダ人は気軽にスペインへ動くのか。
このわけは、オランダとスペインの歴史的因縁に関連する、というのが私の仮説だ。簡単に言えば、かつてのオランダはスペインと同じ国だったのである。どういうことかというと、オランダはスペイン・ハプスブルグ家の領地だったのである。ま、500年くらい前のことだが。そのため、昔から、人的、文化的交流がオランダ・スペイン間に盛んだった。国際法で有名なグロチウスも、その仕事の想源をスペインのビトリア、スアレスといったスコラ学者に負っている。
また、オランダは寒い土地であり、アルプス以北のヨーロッパ人が、南欧の温暖で陽光きらめく自然に昔から憧憬の念を抱いていることもあろう。文豪ゲーテもイタリア紀行を書いている。現代オランダ人も、できればバカンスにスペインに行きたいという。
おそらく、サッカー協会設立等の経緯についても関連があるかもしれない。わかったらまた書いてみることとする。
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