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2005年9月15日 (木)

〈反米愛国〉か〈親米売国〉か

 現在の国論における本当の争点は、〈反米愛国〉なのか、〈親米売国〉なのか、ということです。〈親米愛国〉という立場はありえません。なぜなら、アメリカ合衆国にとって日本国の存在価値は、己の利益、つまり〈米国の国益に合致するかどうか〉だけだから。

 その本音がもっとも露骨に出た例は、粗忽(そこつ)者の小泉氏が、〈日本国〉に対して世界中に赤っ恥をかかせてくれた国連安全保障理事会の常任理事国入り失敗問題です。米国は、日本国〈だけ〉の常任理事国入りならOKでした。そりゃそうでしょう。日本が常任理事国入りして拒否権を持ったとしても、アメリカの提案に決して拒否しないと考えているからです。つまり、国連安全保障理事会で、米国の票が二つになるわけですから、当然米国はオッケーです。

 しかるに、おっちょこちょいの小泉氏と得点を稼ぎたい割には頭のあまり良くない外務省は、こう考えました。日本は米国の提灯持ちという国際社会で の定評からいって、日本単独の常任理事国入りは事実上まず無理。そこで、常任理事国入りしたくて、かつ(日本より)国際的評判の良い他国を仲間として誘 い、いち、に、のサーン、で一緒にドサクサに紛れて常任理事国入りさせてもらおう。そして、ドイツ、インド、ブラジルと組んで、安保理拡大の「枠組み決議案」(G4案;ああ、G4!、なんて麗しく響きのよい音なんでしょ:-)を国連総会に提出するという戦術に出ました。

 ところがどっこい、反対が多くて採決を見送らざるをえなくなったんですねぇ。総会で決議案が採決されるには
百二十八カ国(国連加盟の三分の二)以上の支持を取り付けること必要です。その場合鍵となるのが、国連総会における最大の票田、アフリカ大陸諸国。そこで、アフリカ関係の代表者を呼んで派手なレセプションはやるわ、ODA政府開発援助)増額のリップサービスはやるわ、ま、自民党が良くやる手で、カネで票を買おうとしたんですな。

  そしたら、すったもんだのあげく、アフリカ票の取りまとめ失敗、
中国の強烈な反対キャンペーン、等でおじゃん、とあいなりました。なにより、小泉氏と外務省の最大のお間抜けなところは、あの、大アメリカ合衆帝国が反対に回ったちゃったことです。それも、中国と一緒になって反対工作に走りました。青天の霹靂 とはこのこと。

 なんで米国は反対に回ったか。ドイツ、インド、ブラジルまで、安保理に入れ、拒否権まで持たせちゃったら、ただでさえ、 米国の思い通りになるわけでもない、安保理がますます、コントロールしにくくなるからに決まってます。その点では、中国と利害が一致したってわけです。中国は、外交オンチ(ていうか単なる売国奴?)の小泉氏が、国内向け威勢のよさを売り込むためにやった靖国参拝にぶち切れていましたから、当然、日本の動きに反対することは、小泉+外務省米国派も読んでいたでしょうが、まさか、米国が中国と組んでまで反対するとは予想だにしなかったでしょう。

  つまり、米国にとって、日本国というのは、米国に常にイエスと言い、米国の行動に賛成票を投じる国としての価値しかないことがはっきりします。その米国債 を買い支えているのも日本国なんですが。経済大国なんて所詮その程度のものなんですよ。世の中、決して、カネだけでは、尊敬とか、「国際社会において、名 誉ある地位」(現憲法前文)を得られない、ってことです。

 結局、米国には、日本の経済力(米国債の買い支え)、その東アジアにおける戦略的位置(米軍基地)、常に米国のイエスマンであること、以外に何の価値もない、といえます。こんな国をさして、「凛とした日本外交の推進・日米同 盟」(自民党マニフェスト)なんてよく言えたもんです。そして、ますます国際的に孤立化を深める米国とツルむことは、「国際協調」「平和外交」(
自民党マニフェスト)とまったく反対の、〈国際不協和〉〈戦争外交〉、つまり、日本亡国への道に他なりません。

 付け加えれば、今回の国連安保理理事国入り失敗という、近年の日本外交の最大の失敗に一言も触れず、釈明もせず選挙に臨んだ、小泉氏とは、単なる卑怯者以外のなにものなんでしょうか。
 また、この「大日本皇国」の国威を著しく損なった政治的ヘマを、糾弾しなかった大メディア、大マスコミにむかっ腹が立ちます。これを重大な失策と認識できないならテイノー(低脳)ですし、認識しながら口を閉じたならあまりにも無責任だからです。

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コメント

>あーこの手(の?)馬鹿なブログ見飽きた

無名氏さん

ブログ主もこの手の頭の悪いコメントは飽きています。したがって、あなたもご自分を歓迎してくれるどこぞの掲示板あたりでマスターベーションして頂けると幸いです。

頭の良い悪いを見分けるリトマス試験紙は、「事実の尊重」に尽きます。
頭の悪いあなたの相手をまともにすることも無いと思いますが、以下に単純な事実を記しておきますね。あなた以外の方にひょっとすると裨益することもあるやも知れないので。

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2005年12月29日1時40分更新 毎日新聞記事
 東京都八王子市で米軍厚木基地(神奈川県)所属の女性水兵(23)がひき逃げの容疑で警視庁に逮捕されていたことが分かった。小学生の男児3人が重軽傷を負ったが、「公務中」を理由に日米地位協定などに基づき、即日釈放された。
 八王子署の調べでは、今月22日午後1時ごろ、同市大谷町の国道交差点で、横断歩道を渡っていた小学3年の男児3人がワゴン車にはねられた。1人が肩の骨を折る重傷を負い、2人は軽傷だった。
  車はそのまま逃走したが、同署員が現場から約1キロ離れた路上で、停車している米軍公用のワゴン車を発見。運転席の米兵がひき逃げを認めたため、業務上過失致傷と道交法違反(ひき逃げ)容疑で緊急逮捕した。逮捕後、米軍から「備品を取るために厚木基地から横田基地(東京都)へ行く途中だった」との内容の公務証明書が送られてきたため、同署は米兵を釈放した。
 同署は任意捜査を続け、米兵を書類送検する方針だが、米軍が裁判権を放棄しない限り軍法会議にかけられる。【永井大介】
 <日米地位協定>
  日米安保条約に基づいて、在日米軍人・軍属の日本での法的地位を定めた協定で、1960年に締結。米兵の公務執行中の犯罪などについては米軍当局が裁判権 を行使する優先権などが規定されている。刑事特別法では警察当局は容疑者を米軍側に引き渡さなければならないことなどや、昨年の沖縄で起きた米軍ヘリ墜落 では県警の現場検証もできず、見直し論が再燃している。
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ちなみに、上記水兵さんは、その後米国で軍法会議にかけられるため、無事帰国の途につかれましたとさ。めでたし、めでたし。これを治外法権と言い、日米地位協定とは、日本国がアメリカ合衆国に対し、日本国領土内において主権制限に置かれている不平等条約であることを示しています。わかりますか? 幕末や明治期のことではありませんよ。

ただし、付言するなら、この地位協定なるものは、米軍の海外基地があるすべての国にもあり、米兵はその基地周辺で世界中どこでもレイプを初めとした犯罪をやらかしているのも事実です。韓国や旧西ドイツの基地周辺でもですね。日本国の地位協定は在韓米軍のものよりましらしいので、そこは韓国を見下してもよいかも知れません。

投稿: renqing | 2015年3月24日 (火) 02時13分

あーこの手馬鹿なブログ見飽きた

投稿: | 2015年3月23日 (月) 22時23分

橘さん、コメントありがとうございます。

> <親中韓売国>もありますよw

そりゃぁ、そうです。無思慮に、相手の言うことばかり聞くんだったら、どの国と付き合っても、亡国の道です。ただ、現状では、米国に阿(おもね)り、中韓を侮る手合いが多すぎます。近代以降の日本に一貫した外交理念というものはなく、あったのは、強きを助け、弱きを挫く、という実利主義だけです。それが通用しなくなると、一転して〈鬼畜米英〉を叫ぶという有様です。つまり、国際社会でどう付き合い、どう協力することが、相互の平和と幸福に貢献することなのか、という基本原則から考える必要があるのです。それが、国際社会においても、強者の恣意を抑制し、弱者の意思を公正に反映させる〈法の支配〉の理念です。

投稿: renqing | 2005年9月15日 (木) 12時56分

<親中韓売国>もありますよw

投稿: | 2005年9月15日 (木) 11時23分

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