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2005年10月10日 (月)

バーカー『近代自然法をめぐる二つの概念』

アーネスト・バーカー、近代自然法をめぐる二つの概念、御茶の水書房(1992年)
―社会・政治理論におけるイギリス型とドイツ型

 私たち、日本人になじみの薄い考え方である《自然法》。この来歴を、多少苦労しても良いから知りたい、というかた向けのうってつけの本です。もっと率直に言えば、思想史的に文献などをしっかり踏まえて一応かっちり《自然法》を知りたい方、です。

 この訳書の原本の成立事情が事情なので、①文献参照など煩雑すぎる、②研究史的には多少古いかも知れない、など若干の懸念はありますが、全部で150頁ほどしかないコンパクト性、など勘案すると、日本語文献として最初に手にとって良いものだと考えます。

 ただ、《自然法》とは、お勉強してわかるもの、というより、自分が他者や国家にされて嫌なこと、断固受け入れられないこと、について一人一人が自 分で想像力を働かせ、自分なりに納得できるかどうかが、この思想への態度を決定する分岐点だと思います。その意味では、例えば、下記の関曠野氏のものを読 んで、自分の中で対話してみることのほうが大切であろうと考えます。

1)関曠野「自然法について」

2)翻訳の元本。↓の訳者序文翻訳が↑。
Natural Law and the Theory of Society, 1500 to 1800
Otto Gierke, Ernst Troeltsch, Ernest Barker
Lawbook Exchange Ltd
ISBN: 1584771496
(2002/01/01)
423 p

3)これも、   ギールケ(Gierke, O.v.)の英訳本。
Political Theories of the Middle Age
Otto Gierke, Frederic William Maitland
Lawbook Exchange Ltd (2002/05)
ISBN-13: 978-1584771869
ASIN: 1584771860

〔参照〕バーカー『近代自然法をめぐる二つの概念』(2)

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前回の記事で、標題の元本が下記だと記しておいた。よく考えるとそれも不十分なので追 [続きを読む]

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