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2005年10月 2日 (日)

米軍トップに海兵隊大将

米軍制服組トップに海兵隊大将↓が就任した。

マイヤーズ統参議長が退任、後任に海兵隊出身ペース氏

 そもそも、米国海兵隊 (U. S. Marine Corps)とは何か。敵前上陸作戦において真っ先に突っ込む部隊であり、旧日本軍風に言えば《斬り込み隊》だ。米国民にとっては、危険に最初に飛び込み、最も多くの戦死者を出す、といったことから、米軍の勇猛果敢さ(=男らしさ)を思い起こさせる、米国人好みの軍だ。

 古くは、米西戦争(1898)、新しいところでは、明白な侵略戦争であるグラナダ侵攻(1983)。日本人に思い当たるのは、先の対米戦での、ガダルカナル島、硫黄島、沖縄での激闘を担ったのが海兵隊である、といえば通りが良いか。

 米映画「エイリアン2」で、エイリアンの巣食う惑星LV426へ、植民者たちを救出に向かうのも宇宙海兵隊(Space Marines)だった、なんてことを思い起こしてもらえれば、米国社会における Marines のステータスも理解できるだろう。

 記事によれば、それほど米軍の信頼感をもたらしている部隊であるにも関わらず、米軍トップになることは初めての事だという。このタイミングでの Marine(フランス料理のマリネじゃないよ、勇者マリーンのこと) のトップ就任に関して穿鑿(せんさく)するなら、以下の点である。

・米軍内の士気の鼓舞  イラク戦争という義なき闘いの中での戦死者累増で、米軍内を揺るがす士気の阻喪、場合によっては厭戦気分を、払拭すること。
・元来、在外公館の警備も管轄しているのが Marine だから、今後ますますテロの対象となるであろう、世界中の嫌われ者米国の外交使節のセキュリティ重視のあらわれ。

 沖縄駐留軍でひときわ大きなプレゼンスを誇示しているが、何を隠そう Marine だ。在日米軍再編、イラク駐留米軍にどのような影響をもたらすのか、少し、気にかけておいたほうがよさそうだ。

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