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2005年11月 5日 (土)

9/29東京高裁、靖国判決コメント(2)

 よーするにー、

 靖国に行く途中  ⇒    靖国参拝    ⇒  靖国から帰る途中
  (公務)         (私的な宗教行為)       (公務)

という訳です。

 下世話なたとえで言うと、内閣総理大臣が、愛人と逢引して、公務の途中で、どこかで「ご休憩」に及んで、事済ませてのち、公務に復帰した、と同じということですね。

 しかし、ことは一国の首相の行動ですからねぇ、首相自身がなんと自己の行動を規定しようと、東京高裁のこの判断は、ちょっと無理があるんじゃないでしょうか。その意味で、前回記事、コメント(1)の結論9に抵触すると思うんですけど。

 で、翌日の、大阪高裁の違憲判決です。この判決の法的意味を極小化しようと躍起になっている一群の人々より、当の靖国神社の弁護団はさすが法律専門家ですから、この判決のもたらす外延の意味に、しっかり懸念を持っています。下記↓参照。

権限の無い高裁が傍論で違憲判断
http://hajime1940.blog.ocn.ne.jp/hajime/2005/10/post_a127.html

  この記事で、なんといっても重要な指摘はここでしょう。

>  それにしても憤りを感じるのは、判決文の中で「靖國神社の本殿において、
> 祭神と直に向き合って拝礼するという極めて宗教的意義の深い行為」の中に
> 「追悼行為を、神社において祭神を対象としてする時は、宗教的な概念による
> 畏敬崇敬行為と一体として受け取られるべきものである」という件を強引に
> 入れてしまうと、神社で参拝すること自体が宗教的意義の深い行為となって
> しまい、これでは伊勢神宮への首相参拝も論理的には憲法違反になってしまう
> という、なんとも大変な解釈が成り立ってしまう点である。

 そういえば、伊勢神宮もお参りしてましたね。これも宗教行為となれば、違憲ですわね。ウーン、なんとも意義深いご指摘です。

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