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2005年11月 7日 (月)

《憲法》を基礎付けるもの(1)

 以下に、人権について規定している、三つの国の憲法と一つの「権利宣言」を引用しよう。

1)オランダ王国憲法 第1条【平等】*
 オランダにいる人はみな、おなじ条件のもとでは平等にあつかわれる。宗教、信条、政治に関する意見、人種、性別、そのほか何にもとづこうが、差別はゆるされない。

2)スイス連邦憲法 第8条【平等】*
1 すべての人は、法の前に平等である。
2 何人も、出生、人種、性別、年齢、言語、社会的地位、生活様式、宗教的・哲学的もしくは政治的信条を理由として、または、身体的・精神的障害を理由として、差別されてはならない。

3)ミクロネシア連邦憲法 前文(一部)*
われらの祖先はその家をここに定めたけれど、だれかを追い出すことはしなかった。
それを受け継ぐわれらは、ここ以外の故郷を望まない。
戦争を知っているからこそ、われらは平和を願う。
分割されていたからこそ、われらは一つであろうと望む。
支配されていたからこそ、われらは自由を求める。

 これらは、使用言語も、起草した人々も、文面(テキスト)も異なる。しかし、皆一つことを指向している。つまり、「基本的人権」として、下記に表現される内容である。

4)Universal Declaration of Human Right、Article 1 **
All human beings are born free and equal in dignity and rights.

 国を超えて、憲法・権利宣言の基本構造をなしている「基本的人権」。つまるところ、憲法の憲法、法の法、書かれざる天下の大法、だろう。これは、かつて「自然法」***と呼び習わされてきた。

 この、書かれざる天下の大法=「自然法」を、多様な歴史・背景を有する国々で、その国の言葉で受肉化したものが、各国憲法の前文や人権条項である。

 ある国の特定の法が、その国の憲法に則ってなければ、「憲法違反」としてその効力を失う。その類推を使えば、ある憲法(中のある条項)が、自然法に違反していれば、それは「自然法違反」として効力を失うと考えるべきだろう。

 これが、憲法改正、ないし、憲法刷新の法理と考えられる。そして、例えば、ここからなら、「(皇太子妃を含む)皇室メンバーの人権問題」解決の糸口が見つかるかも知れない。

*のすべての引用は、下記サイトから。
時代塾改憲フォーラム[4] 各国の憲法条文集
http://jidaijuku.s23.xrea.com/joubun.html

**の引用は、下記サイトから。
日弁連・国際人権についての情報・資料一覧
http://www.nichibenren.or.jp/ja/humanrights_library/materials/index.html

*** 参照。関曠野「自然法について」
http://jidaijuku.s23.xrea.com/shizen.html

〔補注〕下記も参照されたし。
自然法と日本の憲法学
《憲法》を基礎付けるもの(2)
H.L.A.ハート(H.L.A.Hart)の「自然法の最小限の内容」

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