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2005年11月21日 (月)

夜郎自大

 漢の武帝の時代、貴州仔仕郡に属していた夜郎国が,帝が夜郎に使者を派遣したとき,夜郎王が“強大”な漢に対して自分達とどちらが大きいかと問うた故事に基づく成語。

 つまり、自己の立場を客観的に判断できず、相手や環境と関係なく、肯定的な情報だけで自己像を形成すること。例えば↓、

「一つの意見の違いとか対立で、全体の友好関係を阻害してはならない。中国、韓国と政治的首脳の交流は途絶えているが、他の関係は良好だ。どんなに批判しても結構だ。私は何らわだかまりを持ってない」

 アジア太平洋経済協力会議(APEC)の21カ国・地域の全体会議(18日)で、議題と関係なく独自の「日中友好論」を展開した小泉純一郎大日本国首相のこと。さきに、中国・胡錦濤国家主席との会談を断られ、面子丸つぶれの小泉大日本国首相の意趣返しのつもりらしい。

 でもね、小泉さん。あなたがいくらわだかまってなくとも、相手がわだかま場合もあるよ。

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コメント

松本さん 毎日の記事にはこうありました。

「米中タイ3カ国の冒頭発言後、各国数分ずつ順に発言。小泉首相は議題の経済問題を外れ、唐突に日中関係を論じた。」
「胡主席は反論できず、議長の盧大統領も聞き役に回るしかない状況。小泉首相は記者団に「してやったり」の表情で高揚感を隠さなかった。」

 この「してやったり」っていうところが、松岡洋右が国際連盟の席上を意気揚々として引き揚げるところを彷彿とさせます。中韓をはじめとした国々の首脳は、あいた口が塞がらなかったのではないか、と想像します。これで日本の対外的孤立状況は、かない深刻に悪くなったでしょう。

投稿: renqing | 2005年11月22日 (火) 07時26分

 たとえば同趣旨のことを金正日が小泉氏に対して述べたとすると;

「一つの意見の違いとか過去の事件で、全体の友好関係を阻害してはならない。日本、米国と政治的首脳の交流は途絶えているが、他の関係は良好だ。どんなに批判しても結構だ。私は何らわだかまりを持ってない」

 となるな、位のことは多少考えを巡らせば分かるはず(というか、そういう風に考えを巡らせてみるのが、外交なり政治家の仕事じゃないだろうか)だ。ということは、この人はひたすら思いつきで喋っているのだろう。また外国からみて、これほど言葉尻を捉えるのが容易い宰相もあるまい。

投稿: 松本和志 | 2005年11月21日 (月) 21時39分

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