私が好きなのは《竹内まりや》だ (^-^;
足踏堂さん、ご指摘ありがとうございます。常日頃、自分の雑駁さを懸念してはいるのですが、根がテキトーなため、自己チェックも雑駁になってしまい、基本的なところで、大失態を仕出かしてしまいました。確かに、CDのジャケットにも、「MARIYA TAKEUCHI」とありますものね。
大きな間違いのため、新しい記事でそれを公表せねばならない。しかし、他人のケアレスミスの反省文を読まされた日には、読まされた方の貴重な時間 を無駄にすることになる。ということで、《竹内まりや》のお題で、とりあえずコンテンツのあるものを書くことにする。本当は、先の記事で積年の悶々がある 程度昇華されたので、彼女を主題にした記事を書くことなど考えてなかったのだが。
佐藤健さんも触れておられるが、私も、竹内まりやが山下達郎と《結婚》、という話を聞いたとき、クラッと立ち眩みを起こし、次の瞬間、谷崎潤一郎の『蓼喰ふ虫』という書名を思い起こしたことをここに告白せずばなるまい。
私は山下達郎も好きだ。って、あの~、男、だし、蓼(たで。これ辛いんです。だから虫は喰わないはずなのね。)なのでルッキングには何の関心もな いが、その音楽センス、アレンジャーとしての力量には正直敬意を払うわけだ。声は良いとは言えるが、私の好きな声質ではない。事実、私の蔵CDに、山下達 郎のは「Merodies」しかない。ま、これも、「クリスマス イブ」と「高気圧ガール」目当てで買ったものだ。ただし、「あしおと」は良かった。昔、 岩波ホールで観た「伽や子のために*」で重なる1シーンがある。
なぜか知らぬが、彼がDJをするFMラジオ番組を耳することが多かった。NHK-FMでやっていたり、東京FMで日曜日にやっていたり。そこでの 彼の音楽についての膨大な知識と趣味、考え方、どれもそのセンスの良さが光る。ある日の西田佐知子の「コーヒー・ルンバ」の選曲とその解説は秀逸だった。 達郎がカバーし、CMで使われた、イタリア民謡「Amapola(アマポーラ)」は、カバー曲の傑作といってよい。なんでか知らぬが、手元にあるのは、ナ ナ・ムスクーリによるカバーなのだが。
でだ。繰り返すと、私は竹内まりやが好き。山下達郎も好き。しかし、竹内まりやと山下達郎の結婚は、No thank you. この矛盾は決してあうふ・へーべんされんだろうなぁ。ただ、お互いがお互いのアルバムに、コーラスで入っているようなことろを聞くと、仕方ないか、という 諦めの境地にもなる訳だ。
私は、竹内まりやのアルバムは『Quiet Life』以降、持っていない。何故か自分でもわからん。このアルバムには、日本テレビの「火曜サスペンス劇場」主題歌の「告白」が収められている。ある日、たまたまつけたテレビで聞いたので購入した。
その一つ前の、『REQUEST』の「駅」あたりから、詞にしっかりドラマが組み込まれるようになり、『Quiet Life』の、「マンハッタン・キス」や「告白」などで一つのピークに達する。ただね、後者2作は、明らかに〈不倫〉の歌なんだよねぇ。そこら辺が、少し 引っかかって、多分、竹内まりやから遠ざかったのかも知れない。
*小栗康平「伽や子のために」(1984)。〈や〉は、「にんべん」に「耶」。この知られざる名作については、いつか映画の話題をまとめるときに書こうと思う。
| 固定リンク
「音楽」カテゴリの記事
- 海ゆかば(2)(2007.06.30)
- 一青窈の唄う「逢いたくて逢いたくて」(2007.04.25)
- 海ゆかば(1)(2007.03.20)
- モーツァルト vs. 美空ひばり(3)(2007.01.22)
- モーツァルト vs. 美空ひばり(2)(2007.01.12)
「日本」カテゴリの記事
- Proof of Origin for "Modernity"(2022.12.25)
- 「Modernity」の原産地証明(2022.12.25)
- いじめ、紅衛兵、内務班(2022.09.30)
- 現代日本における「貧困」ー国際比較/ Poverty in Contemporary Japan: An International Comparison(2022.09.26)
- 「日本語の特徴」加藤周一 2021年/ Features of Japanese Language (Kato Shuichi)(2022.07.09)
「pops」カテゴリの記事
- スガシカオのアニソン「ハチミツ」(2023.04.15)
- NYカフェで山下達郎/フレンチDJは竹内まりあがお好き(2022.11.03)
- 「SPY×FAMILY」は「鬼滅」「呪術廻戦」超える?(2022.08.07)
- LILIUM: ラテン語によるアニソン/ LILIUM: The anime song written in Latin (1)(2022.02.26)
- 「外道讃歌」2022年冬、一押しのアニソン(2022.02.06)
コメント
かずひひ 様
コメントありがとうございました。
同感です。まさに職人。そうえば、そのものずばりの“ARTISAN”(1991)というアルバムもありましたな。「アトムの子」が入ってるやつ。彼自身の誇りでもあるのでしょう。
おっしゃる通り、音楽的に恩恵を受けたのは竹内まりやでしょうね。一方、達郎も、竹内まりやとの結婚により、私生活も落ち着き、ますます職人としての芸を磨くことができたと思います。まれに見る、幸福な音楽カップルというべきでしょう。個人的にすご~く羨ましいなぁ。
久しぶりに、達郎の落語家ばりの話芸を聞きたくなりました。
投稿: renqing | 2005年12月19日 (月) 00時21分
山下達郎と竹内まりやの結婚は、音楽的には
まりやのレベルをあげるのに貢献したというべきだろう。たとえば、Hearty Party のようなポップさは、結婚前では考えられない。彼女の歌詞は、どこか、おぼこくて、どこにでもいるOLか、不倫の歌詞だが、それの「臭み」をサウンドは消し去っている。(本人は、あるインタビューで不倫は嫌いと発言している)
さて、達郎だが、彼は、ポップということの職人として、日本の音楽シーンでは、独自の道を歩む職人である。彼の原点は、私見では、
ソロ・デビューアルバムの「サーカスタウン」の中の隠れた名曲「夏の陽」に集約されていると思う。また、他のミュージシャンのアンチを打ち出すのもうまい。あの「クリスマス イブ」は、
作曲時、一世を風靡した、オフ・コースのアレンジをパクッたと彼は発言している。達郎の職人魂が表現されている発言だ。
あと、ふたりの結婚は、農業的共同作業が多く、経済的恩恵は莫大なものだろう。
投稿: かずひひ | 2005年12月18日 (日) 23時18分