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2006年1月29日 (日)

「藩」が公式に使われたのは明治初期の2年間のみ

 渡辺浩『東アジアの王権と思想』東京大学出版会1997年
より。

p.8
 周知のように、「藩」の語は、江戸時代においては公式の用語ではなく、明治二年(1869)の「版籍奉還」からその二年後の「廃藩置県」までの間、公式の名称であったにすぎない。一般化したのは、十八世紀半ば以降である。

p.9
 だとすれば、江戸時代中期以降ならともかく、その初期について「何々藩」などというのは、誤解を招きやすい時代錯誤的表現だということになる。
 本書では、「藩」の語は、その点を注意して用いることにする。また、「幕藩体制」の語は、「幕」も「藩」も問題含みである以上、用いないことにする。
 江戸時代の政治体制は、端的に「徳川政治体制」と呼ぶ。

この項、続く予定(これは頑張ります -_-;)。
※続きはこちら。
「藩」コーポレーションの成立

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