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2006年2月 8日 (水)

論理と因果(2)

 藤原氏の文章を読んで前頭葉にストレスが蓄積したので、気分転換に少し書きます。

《関数とは何か》

「二つの集合 X,Y があって,X のどの要素 x にも,Y の要素 y がちょうど一つ対応しているとき,この対応を X から Y への関数,または写像といい,記号 f などを用いて,f:X→Y と書いたり,y=f(x)と書いたりする。」*

「関数 f:X→Y において,集合 X を関数 f の定義域といい,X の各要素に対応する Y の要素全体が作る集合を,関数 f の値域という。」*

 物理学では、時間発展する系をたいてい微分方程式で記述する。この場合、二つの集合のうち、たとえば、X を時間 t とみなし、Y が、速度であったり、距離であったり、または、それらの関数であったりする。

 数学は、形式のみで成立する学問なので、他の学問はその形式性を利用して巨大な恩恵を蒙っている。定義域に、時間をはめこもうが、なにを使用が自由である。肝心なのは、ある集合の要素に、他の集合の要素が一意に対応していることだけである。つまり、ある定義域の値がどう《変化》するかに、数学は関与しない。

 時間がないので、続く

*平凡社世界大百科事典「関数」伊藤清三執筆

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80年代MTVに釘付けだったみなさんのなかには覚えている人もいるかもしれない。R [続きを読む]

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