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2006年2月 1日 (水)

後鑑(のちかがみ)

 標題は、1853年(嘉永6)に江戸<幕府>が修史事業の一環として完成させた室町<幕府>に関する記録。編者は、奥儒者成島良譲(筑山)。〈某将軍記〉と題する足利将軍の事跡を収める本編347巻と同記の付録20巻。

 明治<軍事クーデタ>が15年後の1868年である。同じ嘉永6年にはペリー艦隊も浦賀に出現する。日本史上における開国を巡るてんやわんやはここから始まるのであるが、その年に室町<幕府>史の編纂事業が完成するとはなんと言う皮肉。というより、徳川氏の天下の動揺にようやく気づきだした要人たちが、水戸学の大日本史編纂を横目で見ながら、自らの正当性の論拠のために編纂に乗り出したというべきなのだろう。まだそのくらいの余裕はあったということだ。

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