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2007年4月30日 (月)

曼珠沙華/山口百恵(1979年)

 renqingには、山口百恵の曲で好きなものが二つある。「夢先案内人」1977年と、この「曼珠沙華」1979年だ。前者はリアルタイムで聞き(ま、歳がバレますな)、後者は彼女の引退後、ベストアルバムを購入して知った。

 この二つは随分と趣の異なる曲だ。しかし、2年間しかその間はあいていない。彼女の歌手としての懐の深さを物語っているのだろう。

 アイドル三人娘で売り出してた当初は、ルックスでは桜田淳子に負け、歌唱力では森昌子に劣っていた、と思う。しかし、今、その歌手としての盛期を 振り返ってみると、その並々ならない歌の力を感じる。それは、声がいいというような部分にはない。声量があるわけでもなく、音域が広いというわけでもな い。しかし、普段、楽々と歌っているのだ。なにかの拍子で(多分、ラジオだかだと思うが)、彼女のレコーディングに立ち会っていた元ディレクターの話に、 山口百恵のレコーディングでは、ほとんどワン・テイクで済んでいた、というものがあった。抜群に記憶力と音感がいいのだろう。全く同じエピソードを美空ひ ばりでも聞いたことがある。それからしても、山口百恵は生まれつき豊かな音楽センスを持ち合わせていたのだ。また、彼女の歌の説得力は、彼女の頭のよさ、理解力の高さによって与えられているものだと思われる。

 彼女の、詞世界への理解力の深さが遺憾なく発揮されているのが、この「曼珠沙華」だ。これは、ふつうには「まんじゅしゃげ」と読むが、作詞の阿木耀子は意図的に「まんじゅしゃか」と読ませているようだ*。

 「涙にならない悲しみのある事を知ったのは つい この頃」の歌い出しを聞いたとき、正直少し驚いた。こんなふうに歌える歌手だとは思っていなかったから。まずは、名曲と言ってよいと思う。念のため、以下にこの曲を含むアルバムのリンクと、歌詞を掲げておく。

二十才の記念碑 曼珠沙華

曼珠沙華

作詞 阿木耀子
作曲 宇崎竜童
唄   山口百恵

涙にならない悲しみのある事を知ったのは
つい この頃
形にならない幸福が何故かしら重いのも
そう この頃
あなたへの手紙
最後の一行 思いつかない
どこでけじめをつけましょ
窓辺の花が咲いた時
はかなく花が散った時
いいえ あなたに愛された時

マンジューシャカ 恋する女は
マンジューシャカ 罪作り
白い花さえ 真紅にそめる

あてにはならない約束をひたすらに待ち続け
そう 今でも
言葉にならない優しさをひたむきに追いかける
そう 今でも
あなたへの想い
どこまで行ったら止まるのかしら
そんな自分を もて余す
机の花が揺れた時
ほのかに花が匂う時
いいえ あなたに愛された時

マンジューシャカ 恋する女は
マンジューシャカ 罪作り
命すべてを もやし尽くすの

マンジューシャカ 恋する女は
マンジューシャカ 罪作り
白い花さえ 真紅にそめる

*このことについては下記が詳しい。
曼珠沙華 マンジュシャカ 山口百恵

**ついでに、頭の固い某国営放送のアナウンサーのエピソードは下記を参照。
山口百恵の曼珠沙華

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» Go-Kart Twist [T_NAKAの阿房ブログ]
renqingさまの「本に溺れたい」から「曼珠沙華/山口百恵(1979年)」 http://renqing.cocolog-nifty.com/bookjunkie/2007/04/1979_e7fd.html を読んでいて掲題の曲を思い出しました。 山口百恵さんの楽曲での路線変更は阿木・宇崎コンビの「横須賀ストーリー(1976年)」からでしょう。 そして、この曲は明らかに「Go-Kart Twist」を下敷きに作られていることは確かでしょうね。 次のページで聞くことが出来ますが...... [続きを読む]

受信: 2007年5月 2日 (水) 00時09分

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