「人間に関わることで、私に無縁なものは一つとしてない。」
これは、renqingが高校時代に現代国語の教科書で読まされた、なだいなだ、の「人間、この非人間的なもの」(訂正4/12)、というエッセイに引用されていた、古代ローマの賢人の言葉、だと記憶していた。
含蓄のある句なので、(私にもあった、-_-;)若き日のrenqingの脳裏に焼きつき、あれから幾星霜も経た今日でも、ふと思い出す。
ところで、このcoolな言葉を我がblogのサブ・タイトルに入れよっかなぁ、と思い立ち、出典を探し出すことに意を決した。
心覚えの古代ローマの著作家の有名どころを思い出し、あれこれネットで検索したが埒が明かない。そうなれば、引用句辞典とか、ラテン名言集みたいなものに当るしかない。
ということで、手頃なものがあった。↓
編者解説によると、原典は喜劇。劇中、何にでも他人(ひと)事なら首を突っ込みたがる老人が、首を突っ込まれた方に、余計なお世話と言われたとき、返す言葉がこれなんだそうだ。
なんじゃこれは、という顛末だが、我がblogもローマの賢人より、多情の老婆ならぬ多情の老爺の方が似合っているので、このラテン語↓をサブ・ タイトルに掲げることとする。この記事を読まれた方は、この扉の句を見るたびにクスクスして戴きたい。この本のどこに書いてあるかは内緒。薄っぺらいもの なので、ご自分でお探し下さい。
homo sum; humani nihil a me alienum puto.
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コメント
どうも、かぐら川さん。
海外のサイトをざっと見回したら、確かに、カール・マルクスの好きな句として持ち上げられていました。
でも出典まではどこも書いていません。マルエン全集の総索引が手許にあれば、多分、何とかなると思うのですが。
追伸 いろいろ海外のサイトをあたったら、はっきりしませんが、「ヘーゲル国法学批判」、「反デューリング論」あたりに引用されているかもしれません。
投稿: renqing | 2007年4月11日 (水) 04時17分
たしかMarxもよくこの言葉を引用していたと思います(勘違い?)。
確認してみようと思いましたが、あらためて手近なところに彼の著作物がまったくないことに気づきました。
読もうと思って買った新訳の資本論も、どこかへ行ってしまいました。。。
投稿: かぐら川 | 2007年4月10日 (火) 23時58分