Hume - Hayek conservatism の理論的欠陥 (1)
先に、spontaneous generation ではなく、 historical generation としての liberal democracy(論理的時間と歴史的時間)、という長たらしいタイトルの記事を載せた。
そこで気がついたことがあるので、メモしておこう。
Hume → Hayek と流れる保守主義理論は、人間の諸制度が少しずつ成長ないし進化すると考える。つまり、時間という篩(ふるい)にかけられて、緩慢ではあっても幾人、幾世代もの人々の経験から結果的に選び取られ、歴史の検証にさらさられ、定着してきたものだけが、いまこうして残っている人間の諸制度なのだ、というわけである。
ま、ここまでならよい。私も似たような理論的見地に立っている。問題はその先である。
このヒューム=ハイエク流保守主義が原理的にアホなのは、歴史の篩(ふるい)にかけられて残り、人類に結果的に選び取られるのは、自分たちが善だと信じる型の人間諸制度だけだ、と心から思い込んでいることだ。そしてそれが進化論だと考えていることなのである。
私が理解したところの進化論という理論の核心は以下の二点である。
1)変異(変化)と選択は、独立していること。
2)何が選択されるかは、環境が結果的に指示する生存可能性に依存すること。
我々の身の回りの環境には、バクテリアから鳥、猫の類まで、多種多様な生物種が生存している。これらの生物たちの存在は、ある一定の環境相に、いろいろな型の生存可能性があることを我々に開示している。
つまり、いったいどの進化経路が唯一善へ向かっているものなのか、進化がそもそも唯一の善に向かって収斂するのかどうかは、限界ある人間の理性によっては、事前に判断できないのだ。
この項、続く。
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