私もブーメラン実験
宇宙飛行士・土井隆雄さんが国際宇宙ステーション内で行ったブーメランの実験。映像は、ココ↓で見ることができる。
ビデオライブラリ - 宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター - JAXA
で、私も久しぶりに工作をしてみることにした。といっても、徒手空拳では不可能なので、こちら↓の設計図を使わせてもらった。
東京工業大学広報誌 Tech Tech - こちら学生企画室「ブーメランを科学する」
なにしろ、ウン十年ぶりの工作なので、ひどく手間取ったが、なんとか設計図どおり、牛乳パックに図面を引いて、鋏で切り出して、ようやく完成。
早速、野外実験。ただ、生憎、本日、私の住むあたりは、せっかく晴れたのに、ちょっと風が強い。室内での予行演習では、羽が開きっぱなしだと、空気抵抗 が大きすぎて、すぐ失速していたので、三枚の羽すべてを開いている側をテープでとめ、少しでも回転しやすくしたうえで、実験開始。
まあ、初心者の作るものだから、あまりうまくはいかないが、それでも、ブーメランらしき軌道を描き、なんとか「戻ろう」、「戻ろう」とするところが、なかなか健気だ。とりあえず、ブーメランの雰囲気は感じた。とにかく、投げた瞬間から、左へ左へとずれるのは間違いない。あとは細かいチューニングなのだろうが、もう私は満足だぁ。(-_-;
民放のニュースでは、「宇宙には重力がないため、ブーメランを投げても返ってこないと考えられていたが、土井さんの投げたブーメランは、地球と同じように手元に戻ってきた。なぜこうなるのか、科学的根拠はわかっていない。」などと unco なコメントしていた。まさかそんなバカな、と思って少し調べたら、一応ちゃんと物理学上の説明はあるじゃないですかぁ。本当に、テレビってアホなんだから。こういうイー加減なこと言い放っちゃうから、藤原某のunco本をウン百万部買っちゃうような人民になっちゃうんだよ。
ブーメランの物理学的説明は下記↓が詳しい。ただ、一つ驚いたのは、揚力に関するベルヌーイの定理に対して異論もあるらしいということ。リンクが切れていて詳細は不明だが、それでもその存在を知るだけでも嬉しい。科学だって、「生もの」じゃないと面白くないからね。
で、下記の説明だと、地球上では、上手にできているブーメランだと、手許に戻るとき、ブーメランの回転は地上と水平になっていて、最後はホバリングといって、ふわっと浮き上がって無事戻るらしい。確かに、土井さんの映像だと、縦回転のまま、土井さんまで戻ってきている。ということは、無重力のだだっ広いステーションの部屋があれば、一度投げ出せば、ブーメランは空気抵抗で徐々に力が減衰するまで、ずーっとくるくるその部屋を巡り続けていることになるのだろうか。
ま、とにかく、久しぶりに手を使って考える面白さを味わった。めでたしめでたし。
| 固定リンク
« 「文明」再考 | トップページ | 太閤検地の再検討 »
コメント