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2008年5月24日 (土)

あのぉー、まちがってる(みたいな)んですけど・・(3)

 対角線論法に基づいて、この表を読んでみます。

             A1     A2      A3     A4

  1  1∈A1  1∈A2   1∈A3   1∈A4

    2  2∈A2  2∈A2   2∈A3   2∈A4

    3  3∈A3  3∈A3   3∈A3   3∈A4

  ・・      ・・      ・・             ・・           ・・

この表は、

 イ)同じ部分集合を二度数えない。すなわちiとjとが異なっていればAi≠Ajである。

 ロ)数えもれがない。つまり、すべてのAの部分集合は必ずA1、A2、A3、・・・のなかに出てくる。

という条件に従って、読まなければなりません。

そうすると、この表は、行に従って読むのが自然です。

第1行目は、自然数全体の集合のべき集合P(A)の元(つまりは自然数全体の集合の部分集合)に、それぞれ1からナンバリングをして名づけ、まず、1が、A1に属しているか問います。そして属していなければ、集合Bに入れます。そのとき、他のA2、以下の部分集合のどれかには必ず入っているわけです。

※下線部、T_NAKAさんの示唆により訂正追記を試みました。(2008.05.24)

第2行目は、2が、A2に属しているか問います。そして属していなければ、集合Bに入れます。そのとき、他のA1、A3以下の部分集合のどれかには必ず入っているわけです。

第3行目も、3が、A3に属しているか問います。そして属していなければ、集合Bに入れます。そのとき、他のA1、A2、A4以下の部分集合のどれかには必ず入っているわけです。

こうやって読むとすぐわかることは、

1)第2行目、3行目に、同名の部分集合がダブルカウントされており、条件イ)に反する。

2)それぞれの行で、相互に異なり、自然数から構成されるあらゆる部分集合に対する帰属を問うているのに、同名の部分集合がでてきてしまい、その操作ができない。

※下線部追記、修正。(2008.05.25)

以上から、対角線論法の説明としては不備がある、と思われるわけです。

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コメント

「イ)同じ部分集合を二度数えない。すなわちiとjとが異なっていればAi≠Ajである。」

というのを虚心坦懐に読めば、「iとjとが異なっていればAi≠Ajである」ということを言っているだけなので、

「1)第2行目、3行目に、同名の部分集合がダブルカウントされており、条件イ)に反する。」

というのは疑問です。
「べき集合の部分集合」というのは、「べき集合P(A)の元である部分集合Ai」という意味だと思いますが、例えば
A5={2,7,10},A100={2,50}
などとしても「iとjとが異なっていればAi≠Ajである」かぎり問題はない訳です。「条件イ)」は、例えば
A5={2,7,10},A5={2,50}
とすることは禁止されるということを言っているだけだと思います。
ですから、同じ行に同名の部分集合が出てきても、それは「同じ部分集合を二度数えない」ということに抵触しないと思うのです。

投稿: T_NAKA | 2008年5月24日 (土) 14時30分

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