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2009年5月16日 (土)

「御一新」 その隠されたモダニティ(3)

 かつて、以下のような記事を書いた。

「幕末期の水戸学や国学に、奇妙な近代的急進思想があり、明治の国家イデオロギーには、関曠野が指摘する、一つの近代的人間観、すなわち社会の紐帯から切り離された原子論的人間観が潜在している。
 これをどう考えるか。
 伝統思想の強化されたリバイバルとみなされがちな、後期水戸学や国学だが、彼らとて江戸後期の時代思潮から自由ではあり得ない。おそらく、蘭学を始めとする、多様な西洋思想から摂取したものがやはりあったのではないか。その物証を探求する必要がありそうだ。」
「御一新」 その隠されたモダニティ(2)

 「明治維新」という国制変革運動に、西洋思想の影響がありそうだと考えたのだが、これは少し思慮が足りなかったかも知れない。というのも、水戸学や国学には、想像以上に、徂徠学の影響があるように思うからだ(学界の定説?)。そうであれば、その奇妙なモダニティにも合理的な説明がつく。再論する予定。

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