本田圭佑(20090822)1ゴール
書く気はあまりなかったのだが、試合の見て多少感じたこともあるので、書いておくことにする。
YouTube - VVV - フローニンゲン 本田圭佑 フリーキックを決める! Keisuke Honda
YouTube - VVV - フローニンゲン 本田圭佑 後半ラスト20分のハイライト
2009年8月22日(土)、FCフローニンゲン戦。
開始わずか5分。センターサークルを相手陣営へ4、5m入ったところ。本田に対する本日のマーカーであるフローニンゲン・MFアジロレが味方からパ スを受け、自陣側へやや後ろ向きにボールを持ち、さてこれからビルドアップという時、本田がうしろから、こそっとボールを掠め取る。ドリブルを加速してゴールへ向かう本田。マーク役の当の相手からボールを奪うどころか、奪われてしまう大失態をやらかしたアジロレは追いすがるが、ペナルティーエリア2mほど手前でたまらず本田にファウル。
ゴールやや右の絶好の位置FK。本田はレフティなので、壁を巻くようなキックには最適。フローニンゲンのキーパー、 ダ・シウヴァは、本田から見て、ゴールマウスのファーサイドを狭くし、ニアサイドを広く開け、ニアへ誘う作戦に出た。レフティの本田はFKを曲げてニアへ 打ち込みたいはずだ、という計算もあるのだろう。本田がFKをけった直後、当然ダ・シウヴァはゴールマウスの中央に守備位置を戻す。そこへ、おあつらい向 きに、本田はニアへ蹴り込んで来た。ここまでは、相手キーパーの注文通り。
しかしながら、ここからが、相手キーパーの予想を上回る本田の真骨頂。フローニンゲン守備の壁の頭を越えつつ、力と回転を与えられたボールは鋭く急速に沈み、ゴールマウス右下のぎりぎり隅のゴールライン上にバウンドして、ゴールに吸い込まれ、ネットを揺らした。本田の強いキックは相手キーパーの予想を超えたスピードを持っていたのだろう。キーパーは飛びついたが間に合わなかった訳だ。いくら曲がって落ちても、ボールの速度が遅かったら、パンチングで逃げられただろうし、相手キーパーもそういう計算だったと思う。本田のキック力、その多彩さ、そして頭の良さがよく現われたシーンというべき。それにしても、あの場面であそこへコントロールできる本田の集中力には改めて脱帽。
また、カラブロを始めとして、FKの直後、VVV選手がしっかり3人もゴール前に詰めていたのは、当たり前とはいいながら、現在エールディビジ3位の得点力を持つVVVの統率の取れた攻撃力を示しているといえる。
これで、VVVは4試合連続引き分け。しかし、チーム得点数は、先ほども書いたように、1位AZ・12点、2位PSV・11点、そして3位9点で、アヤックスと並んでいる。にも関わらず、なぜチーム11位に甘んじているのか。それはDFが圧倒的に弱いからである。エールディビジの最下位RKCワールワイクの13失点についで9失点で堂々2位だ。
これでは勝てない。今後、VVVがより下位や降格圏に舞い戻らないためには、ディフェンスの整備が急務だ。逆に、もし本田がオランダ国内に移籍するなら、上位に位置して、なおかつ、攻撃力より組織的な守備力でしのいでいるクラブへ移籍すべきだ。そのほうが本田の持つ攻撃力が効果的に生かせる。 今、オランダ国内で熱く噂されている、本田移籍に関して名前が急浮上しているフェイエノールト(順位1位、得点7で5位、失点なんと今期0で1位)などは、ちょうどピッタリだと思う。PSVでは、本田個人の攻撃力が優れているとは言っても、チームの組織的攻撃力の中でのワンピースで機能せざるをえないからだ。
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