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2010年11月24日 (水)

「勝ちに不思議の勝ちあり」広州アジア大会・男子サッカー、準決勝 イラン 1-2 日本

 勝つには勝ったが薄氷を履(ふ)むような勝利。運が良かったというべきだろう。

 ゴールの結果だけなら、逆転後、ゲームをコントロールし、そつなく勝っているようにも見える。

アフシン  6分
水沼宏太 38分(アシスト永井)
永井謙佑 60分(アシスト山村)

 しかし、74分にカウンターから縦パスで一気にDFライン裏に抜け出され、アンサリダルドにシュートを決められる(判定はオフサイド)。79分にはイランに分厚く攻撃されるが、辛うじてゴール右ポストに助けられる。この2度の危機は、2失点になっていても不思議ではなかった。

 なぜ、逆転後、ここまで際どく追い詰められたのかと言えば、3点目を奪えなかったからである。つまり、決定的な追加点を奪い、相手チームの戦闘意欲を無くし、「ゲームを終わらせる」ことができなかったわけだ。

 ビッグチャンスは二度あった。55分、ゴール正面約25mのFK。これを水沼がゴールマウス左にはずしてしまう。67分、攻め込みながら、チャンスに東がシュートせず、イランにボールを奪われてしまう。

 特に、水沼のFKは、絶好の位置・距離だった。これを直接決めるか、GKに弾かせて、2次攻撃から3点目を決めておけば、ここまで危ないゲームにはならなかった。もし、この試合、負けていたら、結局、水沼に非難の目が注がれていただろう。20歳の水沼がこれから「違いを生み出せるプレーヤー」になるために、こういった緊張と重圧のかかるなかで、「決めなければならないチャンス」にやはり決めることができる、ようにならなければ、ただの「うまい」プレーヤーとして終わってしまうのだと思う。

 試合に勝っているからと言って、ゲームを制しているとは限らない。UAEとの決勝ではこのようなことがないように願いたいものだ。

【動画】日本代表×イラン[アジア大会/準決勝]:YouTubeサッカー動画!【無料】

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コメント

フルーツバスケット 画像 様

申し訳ありません。
スパムと間違えて、削除してしまいました。

とりあえず、貴blogのURLのみこの欄に貼り付けさせて戴きます。

http://jarjad1234.jugem.jp/

本当にごめんなさい。

投稿: renqing | 2010年12月 8日 (水) 02時00分

逆転裁判同人誌 画像 さん、

お褒めのコメント、ありがとうございます。
ほとんど、自分用の備忘録ですが、多少は他人様にお役に立てれば望外の喜びというものです。励みになります。

投稿: renqing | 2010年11月29日 (月) 12時15分

いいblogですね
読んでしまいました
ありがとう

投稿: 逆転裁判同人誌 画像 | 2010年11月29日 (月) 10時28分

トトさん、コメントありがとうございます。

>決めなければならないチャンスを決めたのが昨日の水沼では?

記事では触れませんでしたが、その点は評価しています。ただもう少し丁寧に見れば、あの得点、貢献度では、相手DFを切り裂いた永井50%、永井のクロスをスルーした東30%、蹴りこんだ水沼20%、といったところが実態だと思います。つまり、コレクティブなプレーの成果だと考えます。

それに対して、55分はキッカーを任されている水沼の独り舞台で、彼個人の能力がすべての場面です。そこにおいては、得点すれば100%彼の貢献、失敗すれば100%彼の責任です。それがこのチームで水沼が10番を背負っている意味でしょう。

>イランのメンバー構成を見れば教科書通りの展開を出来るような相手ではないです。

確かに、イランは韓国、北朝鮮を撃破して上がってきた強敵です。6分のアフシンのゴールの場面などは、イランの攻撃力の素晴らしさを立証しています。私もこれで今日はどうなるのか、と青くなりました。ただ、ゲームが展開していく中で、イランの強さが、U22日本代表が逆さになっても勝てないほどのものでもない、勝機はありそうだ、とも感じました。

>逆転して逃げ言った事を評価するべき試合だと思います。

勝ち切れたことは何にもまして素晴らしいことで、最大級の賛辞を送ります。ただし、記事中でも触れましたが、逃げ切れたのは、全くもって「ツイていた」せいです。74分は、完全にやられていました。副審がばっくれてオフサイドフラッグをあげてなくともおかしくない微妙なタイミングでしたし、もし同点になっていたらこのゲームの帰趨は一挙に混沌としていたでしょう。私は何度もテレビの前で大声を張り上げてしまいました。結果オーライで済ますには、怖すぎる「勝ち」です。

 私は、この世代にしろ、Jリーグやフル代表にしろ、日本人選手の平均的スキルは世界的に見ても相対的に高いと思っています。このことは、フランス・リーグ1で活躍した松井大輔も折につけ言っていました。その高いスキル、テクニックがゲームを勝利するために効果的に使われてないと。

 いま栃木SCに水沼がレンタルされているのも、そのタレントがチームの勝利に貢献できるように修行してこい、という意味合いでしょう。私も彼には強く成長してフル代表でも活躍して貰いたいと念じています。

投稿: renqing | 2010年11月25日 (木) 02時13分

決めなければならないチャンスを決めたのが昨日の水沼では?

イランのメンバー構成を見れば教科書通りの展開を出来るような相手ではないです。

逆転して逃げ言った事を評価するべき試合だと思います。

投稿: トト | 2010年11月24日 (水) 12時48分

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