経済学は、呪術である/ Economics is a spell.
経済学者には頭の悪い人物が多く、現在の大学、大学院で教えられていることがほとんど有効でないことを天から認めない傾向が強い。
論より証拠。「アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞」(似非ノーベル賞)の2010年までの受賞者67名中、43名がアメリカ合衆国国籍であり、64.2%を占めていて、ほぼ「独占」状態。つまり、アメリカ合衆国は経済学のメジャーリーグないしNBAなのであり、「アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞」受賞者はそのスーパースターなのだ。その綺羅星たち「アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞」受賞者たちを擁するアメリカ合衆国では恐慌の真っ最中である。近年は子どものホームレスを年間150万人以上出している始末。発展途上国並である。こんな国をモデルにする人間の頭の程度が知られる。
百歩譲って、彼等の「経済学」なるものが真なるものだと仮定する(経済学者はそう信じているから)。そこで彼らは、政策担当者や政治家が「経済学」を理解してない、知らずに政策を実行するから悲劇が繰り返される、と嘆く。
すると、私は彼等(経済学者)の頭脳をますます疑う。なぜなら、政策は実行されてこそ意味を持つ。つまり、「経済学」が科学というなら、その経済政策が採用され、実行される可能性 feasibility まで含めて考察されての「科学」だろう、と思うわけだ。「経済学」を根拠とする政策が、政党や官僚機構、有権者、等に支持されないのなら、その理由・原因の理路を探るのも、その政策の合理性を主張する学知者の科学的責任ではないか。ただ念仏のように「正しい」政策を唱えるだけなら、経済学者の生きている世界は、魑魅魍魎が跋扈する「呪術の国 Zauberland」である。
彼らの「頭の良さ」が、彼ら自身の「頭の良さ」の定義(経済学は合理的であるから、それを理解できないのは単に不合理であり、知力が劣っているにすぎない)に基づいている限り、今の経済学に未来はないだろう。
〔補注〕上記は下記サイトにコメントとしてポストしたもの。強烈な反応があるかと思いきや、特段の応答もないので、自ブログに貼り付けた次第。
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