« 川北 稔 『砂糖の世界史』1996年〔要約〕 | トップページ | ある俗謡 »

2012年10月 7日 (日)

なぜプロテスタンティズムは異端として殲滅されずに済んだか(3)

続きが発生した。経緯は、前回記事を参照。

以下は、amazon.co.jpの書評子のコメントに対する私の応答である。

引用開始
**************************************

私の複数の指摘に対する応答として納得できるものではない、と申し上げざるを得ない。
そのため、しばらく食指が動かなかったが、連休で少し知的体力が回復したので、お邪魔した。

感想1
>カルヴァン説の理解については、私はカルヴァンの書いたものをよんでいないので、そんなくわしくない

このエクスキューズはよろしくない。あべら氏のカスタマーレビュー欄では
 「宗教改革のようなタイトルの本でこの手の誤植は致命的である。」
と記されている。この断定ぶりは、この手の問題に素養と見識のある人物の
物言いと考えざるを得ない。にも関わらず、
 「カルヴァン説の理解については、~そんなくわしくない」
とは、あべら氏の知的誠実性に疑念を抱いてしまいかねないレベルである。
もし学位をとられているならその学位にも。

念のため申し添えれば、かく言う私の知識の程度もM.Weberの受け売りにすぎず、
カルヴァンのオリジナルは、講談社版「人類の知的遺産・カルヴァン」という、翻訳の
それもアンソロジーの中身を斜め読みしかしていない。しかし、そのレベルでも
小泉徹氏の行文に矛盾は感じなかった、というだけ。だから、もしあべら氏に瑕疵が
あるとすれば、小泉氏の日本語を読めていない、つまり日本語読解力の部分だと思う。
そっちのほうがよほど「致命的」ではないか。

感想2
>留学経験もあり学位までとってる人間が常勤職からはじきだされる

この発言には二重の問題点が隠されている。
問題Ⅰ
《留学経験もあり学位までとってる人間》 ⇔ 卓越した学力・知的能力の人物
だとすれば、日本の大学は、卓越した研究者を採用・雇用せず、
学位もなく翻訳書の書評しか業績がなく予備校程度のキャリアしかない
知的能力の怪しげな人物を採用するような、知的に不誠実ないし知的レベルの
低い高等教育研究機関である、ということ。

問題Ⅱ
もし、日本の大学が優れた高等教育研究機関であり、知的にも誠実な組織であるなら、
《卓越した学力・知的能力の人物》が「はじきだされる」ことはあり得ないわけで、
だとすると、
《留学経験もあり学位までとってる人間》 ≠ 卓越した学力・知的能力の人物
ということになる。

どちらにしても、全体として、誠に残念ながら私の指摘に対して有効な反論となっていないと愚考する。

******************************
引用終了

|

« 川北 稔 『砂糖の世界史』1996年〔要約〕 | トップページ | ある俗謡 »

Max Weber」カテゴリの記事

書評・紹介」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/104369/55839319

この記事へのトラックバック一覧です: なぜプロテスタンティズムは異端として殲滅されずに済んだか(3):

« 川北 稔 『砂糖の世界史』1996年〔要約〕 | トップページ | ある俗謡 »