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2013年1月 3日 (木)

2012-13 FCBarcelona Youth, Best 50 goals

 今季(2012-13)前半のバルサ・カンテラのベスト50ゴールがバルサの公式サイトで元旦に発表されています。我らが久保建英君も2ゴール(31位、36位)に入ってますよ。

36 Takefusa Kubo
31 Takefusa Kubo

下記のクラブ日本語サイトから視聴できます。

バルサユースのベストゴール50 | FC Barcelona

 36位の久保君は、相手GKからのビルドアップのボールをかっさらって決めたゴール。ただ一度インターセプトし損なったので再度相手右SBにプレッシャーをかけ奪ってのものでした。自分の責任は自分で果たそうという強い気持ちが感じられます。

 31位の久保君は、相手DF陣にできたスペースに入り込みパスを受け、受けたボールを味方に一旦はたき、久保君自身は再度相手のスペースに動きボールを受けるという一連の動き、 pass and move ではなく move, pass and move というバルサらしいゴールでした。それほど派手さはありませんが、バルサイズムをよく表すゴールといえるでしょう。この点が31位という評価に現れていると思います。

 派手といえば14位、9位、1位に入っている、Gerard Deulofeu は派手派手。飛びぬけたテクニックで、一旦ボールを収めたら何人に囲まれても手放さない。PA内に入ったらこいつほど危険なプレーヤーはいないでしょう。一瞬の加速力、決定力も素晴らしい。ただ、面白いんだけど、球離れが悪いってことも同時に意味していて、トップチーム監督のビラノバが「彼にはさらなる成長が必要」と苦言を呈するのもわかる気もしますな。私の予想では、結局テクニックに溺れ成長できず、他クラブに期待されて移籍しそれでも芽が出ないまま終わる、というストーリーになるような気がします。

14 Gerard Deulofeu
9 Gerard Deulofeu
1 Gerard Deulofeu

 日本でいえば、ガンバ・家永昭博、札幌・前田俊介、といったところでしょうか。ドイツで奮闘している宇佐美貴史も大化けできずに尻つぼみで収束していく懸念が強いです。それは香川のドイツでの2年間の成長速度と比較すれば明らか。恐らくアスリートとしての身体的な能力・スキルは今でも香川<宇佐美でしょうが、フットボーラーとして必要なトータルのタレントは現状、香川>宇佐美です。簡単にいえば、考えて進む能力ですかね。

 身体的能力は表に出やすいのでその差はすぐわかりますが、内面的な心の能力は目立たないので、宇佐美自身、香川と自分の差がどこから生まれてくるのか理解できていないのだろうなと思います。このままでは、宇佐美の《家永化》が進行することが強く予想されます。残念至極。

 しかし考えてみれば、プロのクラブチームの下部組織なら、世界中どこでも大抵1人か2人、そういうダイヤモンドの原石がいると思います。それでもゲームのピッチに立てるのは1チーム11人。CLの決勝に立てるのも、WCの決勝に立てるのも、22人。恐らくちょっとした違いなのでしょうが、プロフェッショナルのレベルではそのちょっとの差が命取りになるのだろうと思います。

※弊ブログの「Takefusa Kubo」関連記事
Takefusa Kubo(久保建英)、バルサの10番(U-10): 本に溺れたい
ボージャン(Bojan)の記録を抜くかもしれない久保建英(Kubo Takefusa): 本に溺れたい
2012-13 FCBarcelona Youth, Best 50 goals: 本に溺れたい

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コメント

いちろん さん、コメントありがとうございます。

>特に海外で頑張っている選手は応援したくなります

そうですね。別に身内という訳でもないですが、つい応援しちゃいます。頑張ってるなぁ~、と。

投稿: renqing | 2013年1月10日 (木) 03時14分

日本人選手の活躍っていいもんですね。。。

特に海外で頑張っている選手は応援したくなります

投稿: いちろん | 2013年1月 9日 (水) 15時43分

>小野がバルサユース

そうですね。小野はフェイエノールト時代、そのテクニックでプロ選手にもファンがいたほどの技量の持ち主です。フェイエ時代のUEFAcupでの優勝メンバーにはRVP(ロビン・ファン・ペルシ)がいましたが、怪我さえなければ偉大な選手になったのに残念、と言ってましたっけ。ただ、フェイエに移籍してしばらくは、そのテクニックを「ゲームでの勝利にサーカスは必要ない」と当時のファン・マルワイク監督(前オランダ代表監督)に指摘され少しの間干されていたこともありました。すぐボランチで起用され、幅を広げましたが。ただプレースタイルは古典的なプレーメーカーで、スペースを意識したモダンなフットボールとは言いがたく、そこが怪我がちな部分をその超絶テクニックでカバーして大成することが出来なかったところではないか、とも思います。
 で結論としては、バルサの育成組織にいて怪我などのアクシデントがなかったら、ペップ・バルサの中心選手でいた可能性はありますね。走力はスピードも持久力も実は豊富でしたから、バルサイズムを注入され体得できていれば相当な成功を収めていたかも、という夢はみれそうです。

投稿: renqing | 2013年1月 3日 (木) 23時29分

シャビと同い年の小野がバルサユースにいたらどうなってたんでしょうかね。

投稿: fearon | 2013年1月 3日 (木) 16時21分

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