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2013年3月23日 (土)

David Hume からの問い(2)

 先の記事で、David Hume の言を引いた。それに応答してそうな Immanuel Kant の言葉を思い出したのでメモしておこう。

「・・・。先入観は、それを植えつけた人々にも、そもそもこうした先入観を作りだした人々にも、いわば復讐するのである。こうして公衆の啓蒙には長い時間がかかることになる。

  おそらく革命を起こせば、独裁的な支配者による専制や、利益のために抑圧する体制や、支配欲にかられた抑圧体制などは転覆させることができるだろう。しか し革命を起こしても、ほんとうの意味で公衆の考え方を革新することはできないのだ。新たな先入観が生まれて、これが古い先入観ともども、大衆をひきまわす手綱として使われることになるだけなのだ。」
カント「啓蒙とは何か」pp.13-14、永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫)所収

〔参照〕
変わることの難しさ

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コメント

starfield さん、コメントありがとうございます。

上記にカントの言を引きましたが、だからと言って、人間は先入観なしで生きられるはずのものでもありません。なにしろそれまで生きてきた人生そのものが彼の(あるいは私たちの)世界そのものなのですから。だから、必要なことは、いずれにしろモノの考え方にはバイアスがかかっているのだから、反省的留保を持って思考するということに尽きるのではないかと思われます。

投稿: renqing | 2013年3月24日 (日) 01時26分

先入観とは確かにそうなのかもしれないですね。
生まれ育った環境が個々で違うので難しいですね。

投稿: starfield | 2013年3月23日 (土) 20時44分

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