2013UEFA CL Semi-finalバルサ惨敗に思う
2013年のUEFA/CLの5月25日の決勝は、ブンデスリーガの1位と2位の対決となった。
Aggregate Real Madrid 3 - 4 Dortmund
Aggregate Barcelona 0 - 7 Bayern
ドルのレヴァンドフスキの1stlegでのレアル相手の4得点にも度肝を抜かれたが、バルサの通算0対7という結果には正直魂消た。
これらのゲームに関する戦術的分析は、例えば下記サイトの特集記事をご覧戴ければいいだろう。
納得の完勝だったバイエルン。バルサはなぜ無力だったのか | フットボールチャンネル
奇跡ならずもモウリーニョは死なず。ドルトムントを追い詰めた超攻撃的3バックを徹底分析 | フットボールチャンネル
私が試合結果から受けた印象は、ドルトムントが勝ち、バルサが負けた、というもの。この準決勝に進出した4つのクラブで番狂わせ的なものは感じないし、所属選手たちの能力の総計にそれほど大きな違いがあるようにも思えない。
もしあるとしたら監督の可能性か。ドル・クロップ対レアル・モウリーニョでいえば、稀代の戦術家であるモウリーニョに対して、クロップの戦術が優勢勝ちしたと言えるだろう。1stlegだけなら、クロップの圧勝だが、2ndlegであと1点追加されていたら、合計でレアルが決勝に進むところだったのだから、ドルの1本勝ちとまでは言えないと思う。それでも、クロップの戦術家としての評価、また1stlegに見られたような選手たちに対する優れた統率力の評価は不動のものとなったと言えるだろう。クロップのドルとの契約は2016年まで。その頃までにはさすがに、マンUtdのファーガソン爺さんも引退せざるを得ないだろうから、その後釜の有力候補と言えるのではないか。実際にそんな分析記事もある。
それに比べると、今回のバルサは酷かった。惨敗。この言葉がピッタリくる。2011年5月28日のCL決勝、バルサ対マンUtd時の絶頂期のバルサの記憶が鮮烈な者にとっては、何が起きたのか了解に苦しむ帰結となった。なぜなら、バルサの中心メンバーはその時とほとんど変化がない、と言えるからだ。
経営史等を振り返れば、如何なる企業組織にも栄枯盛衰があった。つまり、どのような強豪にもチーム力のサイクルは避けられないということだろう。特に、2008-2011の4年間の強さ、獲得可能タイトル19個中14個を獲得する、という史上空前の強さが尋常ではなかっただけ、その反動も大きいと推測できる。バルサのあの強さは、ペップの手腕と彼が選手たちに注ぎ込んだ強烈なインテンシティの賜物だったのだと考えるほかはないだろう。率直に言って、あのレベルの強さはそう何年も続くはずのないものだったに過ぎない、というとネガティブに聞こえてしまうか。
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コメント
fearon さん
そうそう。仰る通り。バルサも継続的に強かった訳でもないんですよね。近年の復活は、ペップ前任のフランク・ライカールトが外から色々なタレントを連れて梃入れしてからですし。
ペップは在任3シーズンで、CLを2度獲っていますが、丁度その真ん中の2009-2010はベスト4止まりでした。その時、準決勝で対戦したのが、モウリーニョ・インテル。その際、UEFAが怪しげな判断をしなければ、そのシーズンもペップ・バルサがCLを獲って、空前絶後のCL三連覇をしたと思います。アイスランドの火山噴火で飛行機が使えず、バルサは列車の移動を予定していたら、UEFAからバスでバルセロナ→ミラノ移動を指定されたのでした。こんな馬鹿げたことが無ければ、ゲーム後半にバルサがガス欠になるようなことは無かったと本当に思います。誰の差し金か知りませんが。ま、ペップにはバイエルンでその真価を発揮してもらいましょ。
投稿: renqing | 2013年5月 3日 (金) 14時50分
僕の知っているバルサは、リバウドが孤軍奮闘+クライファートが外しまくる頃なので 笑
あとシャビしかユースからトップへ上がってこれず育成ヘタクソと言われたし。
90年代前半カペッロのミランとペップのバルサとやってほしかったなぁ
投稿: fearon | 2013年5月 3日 (金) 10時38分