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2013年5月16日 (木)

市川伸一氏の「学習動機の二要因モデル」

 以前、弊ブログ記事で、市川伸一氏の著作に関して書いたことがある。その際、畏友足踏堂氏から学習動機に関してコメントを戴いていた。

 その後、当方の関心が遠くなってしまい、なんら敷衍できていなかったのだが、ひょんなことから、市川伸一氏には「学習動機の二要因モデル」という優れたモデルがあることを知ったので、このブログ上でのご報告義務があろうかと思い、記事化しておこうと思う。

 おあつらえ向きに、この理論に関して市川氏ご本人に、経営学者がその誕生の経緯をインタビューした文書がネット上にあったので、まずご紹介する。
   実践的な「学習動機の二要因モデル」理論とその誕生まで

 市川氏の議論は、図で見たほうが直感的に分かりやすいので、2つネット上にあったものを拝借して下に示しておく。ネット上の出典は、本記事最下段に記載する。

〔図1〕

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〔図2〕

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 学習意欲に関する市川モデルについての私のコメントは後日ということにする。考えがまとまっていないので。

 他の方でコメント頂ける方がいらっしゃれば、お気軽に宜しくお願いします。

〔図1〕生徒の発達段階に応じた動機づけの手法を考える 東京大大学院 市川伸一
    VIEW21[高校版]2004.4
〔図2〕学ぶ動機をどのように考えるべきか? 内発的動機・外発的動機の2元論を越えて考えるべきこと。|HEARTBEAT ON WORKS

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コメント

なつみさん、どうも。

だとしたら、少なくとも当方は迂闊でした。
私の念頭にあるのは、
「勉強しない中学生」
「勉強することに意義を見出せない中学生」
でしたから。
すれ違いになるのは当然ということになりますね。
ご教示ありがとうございました。

投稿: renqing | 2014年5月 5日 (月) 14時15分

>>生徒や教師の自己理解、自己啓発のためのもの
>
>そういう理解なら納得しやすいですね。ただ、そうだとす>ると、小学生、中学生には少し難しいかもしれません。高>校生、大学生、成人向きかな。言語を通して自己理解を深>める、というのはある程度の知的成熟が必要になると思わ>れますので。

そうですよ。

よく使われるのは、高校生と大学生。たまに中学生。あの質問紙は、小学生向けではないです。

市川先生もそう言ってますが。

投稿: なつみ | 2014年5月 5日 (月) 14時00分

なつみ 様

コメントありがとうございます。

>生徒や教師の自己理解、自己啓発のためのもの

そういう理解なら納得しやすいですね。ただ、そうだとすると、小学生、中学生には少し難しいかもしれません。高校生、大学生、成人向きかな。言語を通して自己理解を深める、というのはある程度の知的成熟が必要になると思われますので。

投稿: renqing | 2014年5月 4日 (日) 22時39分

お久しぶりです。

理論が実践の役に立つかどうかは、受け手しだいですよ。

子どもをどうやって統率しようかと考えている教師には、応用行動分析のほうがよほど役に立つのでしょう。

ちなみに、TOSSは、すごく行動主義的。初任教師でも、役に立つと感じる。

市川先生の二要因モデルというのは、生徒や教師の自己理解、自己啓発のためのものですから、そういう発想のない人には、役に立てようがない。

投稿: なつみ | 2014年5月 4日 (日) 18時46分

足踏堂さん
ご無沙汰です。コメント頂きありがとうございます。

>市川氏のモデルは、動機付けのプリミティブな「発生」を語っていないため、実践においては、難しいと思うのです。実戦「経験」のある人は、「まあ、そうだよね」と理解できるとは思うのですが、たとえば駆け出しの教師がこのモデルを演繹的に使用するのは、相当困難だ

確かにそれはありそうです。何か取り付く島がないんですよね。それもあって食指がなかなか動かなかった気もします。

>私のお薦めは「応用行動分析学」(明石書店)です。
>…が、かなり高価です。

はい、高価でした。(゚▽゚*)
アプローチは異なりますが、最近、
池谷裕二著『最新脳科学が教える高校生の勉強法』(東進ブックス)
なる本を読みました。「最新」とは言っても、2002年刊行ですが・・。良い本だと思いますので、近いうちに書評を書く予定です。

別途コメント頂ければ、幸甚。

投稿: renqing | 2014年3月28日 (金) 02時11分

renqingさん、またもやすっかりご無沙汰しております。本年もよろしくお願いします(笑)

コメント欄に反応があるのは素晴らしいですね!
それで気づけることもありますしね(笑)

報告さしあげていたか定かではないのですが(というか、してるはずも無いのですが笑)、私は昨年、哲学的立場を行動主義に急接近させました。
そうした観点から、市川氏の著作を軽く読み直したのですが、市川氏は行動主義心理学に触れてはいるのですが、どうもあまりよく理解されていないように感じました。
もっぱら認知心理学の方なんだなと思うのですが、実践を踏めば踏むほど、私は行動主義の深さを思い知ります。(余談ですが、茂木健一郎氏などは、行動主義をよく理解していると思います。)

私は、市川氏のモデルは、動機付けのプリミティブな「発生」を語っていないため、実践においては、難しいと思うのです。実戦「経験」のある人は、「まあ、そうだよね」と理解できるとは思うのですが、たとえば駆け出しの教師がこのモデルを演繹的に使用するのは、相当困難だと思うのです。

この点、行動分析学の方が、何百倍も優れていると思います。

私のお薦めは「応用行動分析学」(明石書店)です。
…が、かなり高価です。
http://www.amazon.co.jp/%E5%BF%9C%E7%94%A8%E8%A1%8C%E5%8B%95%E5%88%86%E6%9E%90%E5%AD%A6-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BBO%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC/dp/4750338265

投稿: 足踏堂 | 2014年3月26日 (水) 20時18分

ジャイアンさん、コメントありがとうございます。

確かにそうですね。「関係志向」と「自尊志向」が全く同じですね。私も、な~にも注意してみてなかった。ご指摘ありがとうございます。

引用元に報告するとこととします。

投稿: renqing | 2014年3月 2日 (日) 00時58分

図2の志向の説明は、間違ってるよね。充実志向は、おもしろい内容でないとやる気が出ないので、内容重視なわけですよ。自尊志向の説明は、関係志向の説明がコピペではいってます。

投稿: ジャイアン | 2014年3月 2日 (日) 00時38分

なつみさん

コメントありがとうございます。
市川さんの実体験に基づいた発案ということ
ですね。

また何かコメントいただく機会がありましたら
嬉しいです。

投稿: renqing | 2014年2月 2日 (日) 03時00分

え~。市川先生の理論は、実践と直結しているといつも私は思って読んでましたが。この二要因モデルというのは、もともと先生が個別指導をしていて、指導者と子どもの動機が異なることを自覚しないと指導がからまわりするという経験からつくられたものということです。このモデルから作られた質問紙や解説は、学校や教育産業などいろんなところで活用されてますよ。

投稿: なつみ | 2014年2月 2日 (日) 01時33分

足踏堂さん

どうも。下記、了解しました。

私の目下の関心は、明治33(1900)年の国語改革に引き寄せられていますので、応答が機敏にならない場合はご容赦願います。

投稿: renqing | 2013年5月30日 (木) 00時55分

いや、またすっかりご無沙汰してしまいました。
たまにこうして追って頂けると、当方もたすかります(笑)
しかし、市川先生のものは確かにモデルとしては面白いのですが、実践にどうつなげるかはいつも闇のなかの気が…

今年は、ちょっと学習動機/意欲について研究してみようかと思います。成果がまとまった折には、renqingさんのコメントを頂くために、無理矢理お送りさせていただきます。笑

投稿: 足踏堂 | 2013年5月29日 (水) 16時01分

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