グノーシス派 (gnostics)
大貫隆〔岩波哲学・思想事典(1998年)、「グノーシス派」〕によれば、
キリスト教の起源とほぼ同じ時期に地中海世界東方に発生し、やがてキリスト教と接触しながら、2-3世紀に地中海世界全域および中東にまで拡大した宗教運動で、宇宙も人間も神的・超越的本質と物質的・肉体的実体とに二元的に分裂していると見なし、人間の中に宿る神的実体は可視的宇宙を超越した「原人」の神的実体の断片であるとする。
救済とはその断片が集められて「原人」に帰一することを指し、そのために人間は啓示に基づいて、自己の神的本質を覚知しなければならない。<グノーシス>(gnosis)とはその<覚知>を意味するギリシア語。
とのこと。
なぜか、読んだこともない、Whiteheadの、Process and realityを連想してしまいました。(-_-;
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