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2013年10月 8日 (火)

モイーズとUnitedは常軌を逸している

ユナイテッドは今季で契約が切れるアドナン・ジャヌザイ(Adnan Januzaj)に対して、新たな契約として週給6万ポンドを呈示するらしい。

これがどれほど法外なものか計算してみよう。

週給6万ポンド=60000×156.01円/ポンド=約936万円/週
約936万円/週×4.5週/月=約4200万円/月
約4200万円/月×10ヶ月/年=約4億2000万円/年俸

イングランドプレミアリーグは今世界で最もリッチなリーグだろう。したがって、選手への報酬は高い。ウェイン・ルーニーがエバートンからユナイテッドに移籍したのは今のジャヌザイと同じ18歳。この時の契約金がいくらか知らないが、香川が結んでいる現契約(推測300万ポンド=約4億7000万円)より高額だったろう。ルーニーは16歳でEPLデビューしすでに18歳でイングランド代表で活躍しリーグを代表するヤングスターだった。

ルーニーの18歳当時と比較すると、ジャヌザイにどれほどのポテンシャルがあるとしても、EPLでデビューしたばかり、2点をゴールしたとはいえ、まだ3試合だ。その18歳のボーイに、香川に匹敵するレベルの報酬を与えるとしたら狂気の沙汰と言うべきではなかろうか。香川の欧州大陸での評価は、ドイツ『キッカー』、スペイン『マルカ』、ポルトガル『ボラ』ら欧州屈指のメディアが編成する『ヨーロピアン・スポーツ・メディア(ESM)』が2011-2012シーズンの年間ベスト11に選ばれていることに象徴されている。

おそらく、18歳のこの若きスター候補自身にも常識的に考えてネガティブな影響を与える危険性が高い。簡単に言って高額のマネーが人生を狂わせるのではないか、と言う事だ。

ジャヌザイの新契約の報道が事実なら、Unitedとファギーは新監督選考の過ちを素直に認めるべきだろうし、Unitedの現在の人事権者は今季は捨てる覚悟で今度は慎重に水面下で後任探しをすべきだろう。

とりあえず、WCが終わるまでのつなぎ人事とWC終了後には代表監督契約が一斉に切れるはずだから、世界最大の資産価値を有するフットボールクラブの、少なくともフットボール面での混乱を1、2年間の再建期間で担えるベテランの監督の確保が当面の課題となる。

ただし、NY株式市場のUnitedの株価の動きが先行して、それにクラブが追随せざるを得ない状況になるかもしれないが。

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