« 西部邁への断章 | トップページ | 赤い月を見た »

2018年1月27日 (土)

地球温暖化のメカニズム

 頭の整理のために、今自分が持っている知識で地球温暖化の機構を箇条書きにしてみました。もし、間違い、事実誤認等ありましたら、ご指摘頂けますと非常に助かります。

①産業革命以降、19、20世紀の人類の経済活動は非常に活発化した。

 

②経済活動が活発化すると、商品を作るにも、人や商品が移動するためにも、熱が必要となる。

 

③なぜなら、機械を動かす機関は、蒸気機関にしても、自動車エンジンのような内燃機関にしても、石炭や石油をまず燃焼させ、そこから熱を取り出し、その熱エネルギーを運動エネルギー(気体の膨張圧)に変換して、機械を動かす動力としたからである。

 

④それだけなら、どうということもない。しかし、石炭、石油には炭素(C)が含まれており、燃焼(酸化)させると、それは必ず二酸化炭素となって、大気中に排出されてしまう。

 

⑤人間や動植物の呼吸作用によって排出される二酸化炭素量は地球のサイズに比べれば微々たるものだった。山火事や火山活動で排出される二酸化炭素は膨大だが、これは突発的なものだから、これも長い目で見れば大したことはない。

 

⑥ところが、近代以降の人間の経済活動は、年がら年中、それも年を追うごとにその規模が増大している。ということは、この200年間、人類は切れ目なく二酸化炭素を毎日、毎年、大気中に吐き出していることになる。

 

⑥今世紀にはいり、どうも地球の年間平均気温が19世紀より約1℃くらい上昇しているのではないか、と1960年代以降、科学者間で議論されるようになってきた。

 

⑦その原因を考えるとき、犯人物質と考えられたのが、二酸化炭素である。

 

⑧二酸化炭素は気体の中でも比較的重く、どちらかといえば、地表近くに存在しやすい。

 

⑨地球が暖められるのは太陽光線(可視光線)による。

 

⑩物質は暖められると赤外線を発する。

 

⑪二酸化炭素は赤外線を通しにくい。つまり反射する。

 

⑫つまり、昼間、太陽光線によって地表が暖められる。地表が温まると地表から赤外線が放出される。普通ならその赤外線は大部分、宇宙空間へ放射される。だから、夜になると、太陽から入ってくる熱がなくなり、地球から宇宙空間へ熱が放射されるだけなので、地球は冷える。〔放射冷却〕

 

⑬しかし、地表近くを分厚い二酸化炭素が覆うと、布団をかぶっているのと同じで、昼間、太陽によって暖めれた地表の熱が宇宙空間へ放射され(逃げ)ない。

 

⑭地表が十分、冷えないうちにまた次の日の出となり、再び地球は暖められる。

 

⑮この繰り返しで、一世紀かけて徐々に、地球は暖かくなってきたのではないか。これが地球温暖化と言われているものである。

|

« 西部邁への断章 | トップページ | 赤い月を見た »

科学哲学/科学史(philosophy of science)」カテゴリの記事

自然科学 (natural science)」カテゴリの記事

環境問題 (environment)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 地球温暖化のメカニズム:

« 西部邁への断章 | トップページ | 赤い月を見た »