目次を見よ
ウィトゲンシュタイン・セレクション (平凡社ライブラリー版)
本書、2003年4月25日初版第3刷→「Ⅱ数字の基礎をめぐって」
《世界の思想家23》版、昭和55年9月16日初版第3刷→「Ⅱ数学の基礎をめぐって」
このライブラリー版の誤植は「痛」すぎます。
「まえがき」(ライブラリー版P.7)で、故黒田亘氏ご自身が
「こういう難しい課題に私がどう応えたか、つまりどんな方針で本書を編成したか―それは本書の「目次」と「思想と生涯」と、各章はじめに付けた「コメント」によって見て戴きたい。」
と述べられているだけに極めて残念と言うしかありません。
旧版では正しかった。著者没後のリプリント版(ライブラリー版)では誤植が出た。第1刷で出て、第3刷でもそれが修正されずに残っている。この黒田氏の優れた仕事に、それに見合う編集者と読者を得られていなかったのでしょうか。とにかくカッコ悪すぎます。出版不況の折柄、本書が増刷の僥倖に恵まれますように。そして、この瑕疵がクリーンになっていますように。
| 固定リンク
「書評・紹介(book review)」カテゴリの記事
- Rose petals in the canyon(2023.10.25)
- 峡谷に薔薇の花弁を(2023.10.25)
- 戦後日本の食料自給率なぜ低下したか?/ Why did Japan's food self-sufficiency rate decline after World War II?(2023.09.18)
- The genuine "leader" by Peter F. Drucker / 真のリーダー(ピーター・ドラッカー)(2023.09.12)
- 動物に心はあるか?/Do animals have minds or hearts?(2023.09.02)
「思想史(history of ideas)」カテゴリの記事
- 徂徠における規範と自我 対談 尾藤正英×日野龍夫(1974年11月8日)/Norms and Ego in the Thought of Ogyu Sorai [荻生徂徠](2023.08.30)
- 徳川思想史と「心」を巡る幾つかの備忘録(3)/Some Remarks on the History of Tokugawa Thought and the "mind"(kokoro「こころ」)(2023.06.11)
- 初期近代の覇権国「オランダ」の重要性/ Importance of the Netherlands as a hegemonic power in the early modern period(2023.05.15)
- Wataru Kuroda's "Epistemology"(2023.05.01)
- 黒田亘の「認識論」(2023.04.30)
「黒田 亘(Kuroda Wataru)」カテゴリの記事
- Wataru Kuroda's "Epistemology"(2023.05.01)
- 黒田亘の「認識論」(2023.04.30)
- 目次を見よ(2018.08.13)
- マクルーハンとヴィトゲンシュタイン(2006.04.19)
コメント