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2018年8月26日 (日)

芥川龍之介「羅生門」大正4年(続)

以前の続きで、主人公、下人の心情の推移を箇条書きにしてみました。

①行き場がなく、途方に暮れていた。(失業したため)
②迷い。(盗人になるか、餓死するか)
③恐怖。(雨の夜、羅生門にいた老婆、人か物の怪か)
④好奇心。(老婆が何をやっているのか)
⑤憎悪。(死人の髪の毛を抜く老婆)
⑥安らかな得意と満足。(自信を喪失していた自分が、怯えている老婆の様子から、生殺与奪の立場にいることを発見したから)
⑦失望。(老婆の所業が意外に平凡だったから)
⑧憎悪と冷ややかな侮蔑(恐怖心が消え、冷静さを取り戻し、貧窮した老婆の所業に対して世間的な普通の判断力を回復した)
⑨新たなる勇気1(老婆の迷いのない悪行に、餓死するより、盗人になっても生きて善いのだと気付いた)
⑩新たなる勇気2(盗人であれば、盗めるものが目前にあれば、盗まないのは不合理で、盗んで当然)

といったところでしょうか。

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