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2019年5月27日 (月)

江戸人の「本居信仰」(2)

 前回の補遺です。

 かも子さんとけり子さんという、徳川19世紀初のマダム二人の会話中に、徳川文学に疎い私には聞いたこともない書名が2点出ていました。一応、調べたので簡略にメモしておきます。書籍が相対的に貴重高価だったこともあって、マダムどうしで本の貸し借りも行われていたことも伺えます。貸本屋が盛況だったのも頷けますね。軽い絵草子の類、二泊三日で、屋台の蕎麦一杯分だったようです。三百円から五百円くらいの感覚でしょうか。

★庚子道の記、文化4(1807)年刊
紀行文、白拍子武女の書。
武(たけ) 江戸時代中期の紀行文作者。
7代尾張(おわり)名古屋藩主徳川宗春につかえ,春の一字をあたえられて春日野あるいは阿春とも称した。名古屋から江戸にもどるさい紀行「庚子道の記」をかく。一説には4代藩主徳川吉通の正室九条輔子の侍女とも。天明2年(1782)80歳余で死去したという。通称は白拍子武女。(講談社 日本人名辞典「武たけ」)

参考URL
埼玉県立図書館/貴重書デジタル画像/庚子道の記 (コウシミチノキ)
調べ方案内「武女関連資料一覧」 - 91_takejyo_list.pdf

★怜野集、文化3(1806)年刊
江戸後期の類題和歌集。一二巻。清原雄風編。文化三年(一八〇六)刊。中古以来の秀歌およそ千首を集め、四季・恋・雑などに分類した書。縮冊本に「掌中怜野集」(文化四年刊)がある。類題和歌怜野集。(小学館日本国語大辞典「怜野集れいやしゅう」)

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