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2019年12月 5日 (木)

国語問題として物理を考える

 2022年度から、高等学校の必修「国語」に選択必修科目「論理国語」が登場します。そのための演習例題を作ってみました。以下、ご参考まで。

◆下記の説明を読み、最下段の問いに答えなさい。

 二つの物体、例えば1㎏の鉄球と1枚の桜の花びらを、日中、無風状態のタイミングで、地上50mから同時に落とします。するとどちらが先に地上に到着するでしょうか。

 それは鉄球となります。

しかし、1tの鉄球と1㎏の鉄球を同時に落とすと、地上に同時に到着します。

 物理学では、任意の高さから物体を落下させることを「自由落下 free fall」と表現します。それを数式で表現したものが下記です。

 

 落下した距離を「y」m、落下した時間を「t」秒、とします 。

y = 1/2× 9.8 × t2乗

(ただし、9.8は、重力加速度の定数。単位は、[m/]/秒。意味は、毎秒どのくらいの割合で、速度[m/]が速くなるのか、ということ。具体的には、1秒間に秒速9.8mずつ速度が増す、ということ。速度が1秒後→秒速9.8m、2秒後→秒速19.6m、3秒後→秒速29.4mt秒後→秒速[ 9.8×t ]m、と、段々と速くなることを意味している。)

経過した秒数と、落下した距離をグラフにあらわすと、下のようなります。

問1.なぜ、1tの鉄球と1㎏の鉄球は同時に地上に到達するのでしょうか。上記の解説にもとづいて説明しなさい。

問2.問1の答案にもとづいて、なぜ、1㎏の鉄球と1枚の桜の花びらの落下の場合、1㎏の鉄球が先に地上に到着すると考えられるか、「空気」「抵抗」の言葉を入れて説明しなさい

 

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