人間の愚かさについて
かつて、チャールズ・ラム(Charles Lamb)は、その『エリア随筆集』で、
I love a Fool
("Essays of Elia" 8. All Fools’ Day)、完訳・エリア随筆 I
と書きました。これは、人間誰しも愚かさを抱えている、という一種の人間賛歌で、私も共感するところ大です。
しかしながら、来年(2020年)から始まる、小学校英語授業の文部科学省と、志賀直哉の「國語問題」1946年における日本語廃止論(=仏語の国語化論)は、事の愚劣さにおいて甲乙つけがたいものがあります。
義務教育水準で学年の約三割が教科書を「読めていない=(日本語が)理解できていない」という惨状は、この小学校での英語教育導入で更に悪化することが危惧されます。
1)文科省の愚かさを知るには、下記。
今後の英語教育の改善・充実方策について 報告~グローバル化に対応した英語教育改革の五つの提言~:文部科学省
2)志賀直哉の「バカさ加減」を知るには、下記を。
かつて神様は日本語を廃せ、と告げられた〔1〕
かつて神様は日本語を廃せ、と告げられた〔2〕
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