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2020年1月 8日 (水)

漱石『こころ』はゲイ小説である

 憤激される方はいらっしゃるかも知れませんが、この小説文中の章句を見ればそれ以外に解釈の仕様がない、と私には思われます。

①「私は死ぬ前にたつた一人で好いから、他(ひと)を信用して死にたいと思つてゐる。あなたは其たつた一人になれますか。なつて呉れますか。」復刻版pp.123-4、「先生と私」より

②「…。あなたが無遠慮に私の腹の中から、或生きたものを捕(つらま)へようといふ決心を見せたからです。私の心臓を立割つて、温かく流れる血潮を啜らうとしたからです。…。私は今自分で自分の心臓を破つて、其血をあなたの顔に浴せかけようとしてゐるのです。私の鼓動が停まつた時、あなたの胸に新しい命が宿る事が出來るなら満足です。」復刻版p.228、「先生と遺書」より

①は、「先生」の《求愛》、②は、「先生」の《エロスとしての愛と惜別の辞》です。

 大橋洋一編訳『ゲイ短編小説集』1999年(平凡社ライブラリー)に入る資格が、十分すぎるほどあります。

※すぐに、『こころ』を読みたい方は、青空文庫様の
夏目漱石 こころ
まで、どうぞ。

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