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2020年4月19日 (日)

大奥フェミニズム(1) Ooku feminism / Political power of Great Interior in Tokugawa Japan

 「大奥の政治力」。この事実そのものについては、これまでのアカデミックな日本近世史学でも触れられる機会は何度となくありました。ただし、改革の反動勢力、あるいは政変に纏わるセックス・スキャンダルとして。

 高校日本史で耳タコなのは、田沼意次が大奥と結託したとか、「大奥」は、寛政/天保の「改革」の倹約令に反対して、志半ばで改革を頓挫させた、とかです。これは明らかに、男性歴史学者にも潜在する「女・子どもは黙ってろ!」というドス黒い情念のなせる業しょう。

 もし学問が、Max Weber尊師の宣う如く、「ought to be」ではなく「to be」を解明すべき(これも ought to be?)ものであるあるならば、「大奥権力の機序 mechanism」分析に取り組むはずです。仮にそれが出来ていれば、Weber尊師の著名な権力の三類型(伝統的/カリスマ的/合法的)の他に、独創的なカテゴリーを追加できたでしょうに。

 しかし、伝統史学ではそうはなりませんでした。「色恋沙汰」絡みの「大奥」を聖人君子は迂回することになっていますし、それで正しいのです。実に下らない。

 ただし、歴史上の「女性の権力」分析と「女性の権利」分析とは別です。この列島史の前近代における女性のあり方は、西欧/中華帝国とはかなり違うことは注意すべきです。日本ではおそらく身分の上下を問わず、既婚女性に固有の「財産権property」があり、夫に「貸す」ことが普通ににあったからです。この辺りの事情は、下記弊ブログ記事をご参照ください。
feminism / gender(フェミニズム・ジェンダー): 本に溺れたい

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