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2020年5月 1日 (金)

種苗法の「改正」に反対します ― アベ売国政権の売国的法改正

 コロナ禍の喧噪の裏で、日本のただでさえ脆弱な「農」と食料安全保障を、危機的な状況に陥れる法案がアベ政権によって国会に提出されています。種苗法改正案です。

 この法改正は、これからの日本が目指すべき国制にたいして根本的に反するもので、私たちの子孫、つまり日本の未来を危うくするものです。

 日本の将来人口は、2050年前後には9千万人を切り、2100年には5千万人前後になっていることはほぼ確実と思われます。現代日本のように、一極集中、それも大都市集中型の人口/経済/政治の構造は、その時には維持しようもありませんし、そういう歪(いびつ)な人口構造、国家の構造を可能にしていたのは、AIやシンギュラリティといった技術信仰(Techno-cult)ではなく、湯水のように消費可能だった石油とそれに支持された動力系テクノロジー、それとこの列島の豊かな「水」のお陰です。もしその維持を無理強いしようとすれば、東京以外がゴーストタウン化し、おそらく砂漠化します。この列島が南北東西に長く、バラエティに富んだ自然風土に恵まれているのに、そんな事態にしてしまったらご先祖様に申し訳が立ちません。

 百年後の、人口分散型/分権統治型の多様性を持つ列島社会の国制を可能にする物質循環の基盤は、エネルギーと「食」の地産地消です。今回の種苗法改正は、その「食」の地産地消、という未来構想を壊滅させ、日本人が未来永劫、食糧多国籍企業(アグリビジネス)にその食料生産という首根っこを押さえられてしまう、死活問題なのです。私たちの子や孫の未来を奪う危険性を秘めているとさえ言えるでしょう。アグリビジネス如きにしてやられたら、むしろ江戸人に笑われます。なにしろ、200年前の江戸の市井の人々は、メンデルの法則を利用して、変化朝顔の改良を競っていたのです。

 一人でも多くの日本人がこの問題の重要性と緊急性(GW明けには国会審議再開)に眼を向け、自分の意見を持ち、ネット上でその意見を表明することを希望します。

〔何が問題なのか〕詳細は、下記のサイトをご覧ください。

1)種苗法が3日に閣議決定されて、いよいよ国会での審議が始まります。 | 山田正彦 オフィシャルブログ Powered by Ameba

2)種苗法改正の何が問題なのか 種苗法って何?  種子の知的財産権と農民の種子への権利(松平尚也) - 個人 - Yahoo!ニュース

3)種苗法改定案が今国会に上程!自家増殖(採種)一律禁止になり、違反すると10年以下の懲役1000万以下の罰金共謀罪の対象!? 日本の農業政策の未来にあるのは強欲アグリビジネスの支配体制! | IWJ Independent Web Journal

4)農文協|「農家の自家増殖、原則禁止」に異議あり!

5)種苗法改定案に対する見解 | tanemamorukai

ブログ主 renqing こと、上田悟司(Ueda Satoshi)


〔同主旨の協賛サイト様〕
惨事便乗型資本主義を終わらせよう コロナ禍の中での種苗法?  - 代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

〔本記事の続き〕
「国難」とはなにか: 本に溺れたい

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