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2024年4月18日 (木)

佐藤竹善「ウタヂカラ CORNERSTONES4」2007年CD

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★収録内容
1.万里の河(作詞・作曲: 飛鳥涼)
2.サヨナラ(作詞: GAO/作曲: 階一喜)
3.初恋(作詞・作曲: 村下孝蔵)
4.真夏の果実(作詞・作曲: 桑田佳祐)
5.雨の物語(作詞・作曲: 伊勢正三)
6.桜坂(作詞・作曲: 福山雅治)
7.ロビンソン(作詞・作曲: 草野正宗)
8.そして僕は途方に暮れる(作詞: 銀色夏生/作曲: 大沢誉志幸)
9.俺たちの旅(作詞・作曲: 小椋佳)
10.「いちご白書」をもう一度(作詞・作曲: 荒井由実)
■初回限定盤のみのボーナストラック
11.少年時代(作詞: 井上陽水/作曲: 井上陽水・平井夏美)

amazon.co.jpのレビューをこちらにも再掲します。

【すべて素晴らしいが、「万里の河」のアレンジが秀逸】

 片付けものをしていて、ふっと視線の先に、このCDが目に入った。随分、聴いていなかったなと、ちょっと懐かしくなり、ふらっとCDplayer へ挿入。再生しながら、amazon.co.jp で検索すると、購入したのは2008年1月1日とある。なんと、16年前。内心、ウっとなりながらも、聴き続ける。

 本作を購入したのは、私が佐藤竹善のvocalが好きだったからで、その当時もその歌のうまさを堪能した(はず)。

 しかし、16年後の私は、各楽曲の編曲の素晴らしさに驚いてしまった。本作の企画者・佐藤竹善の下に、アレンジャー、プレーヤ―など、それぞれの分野で達人のミュージシャンが馳せ参じて、ワイワイ、あれやこれやアイデアを出し合いながら、遊び心満載で出来上がった作品。それがこのアルバム。

 どの作も、佐藤竹善のvocal、アレンジ、各楽器の響きと粋を極めたそのさんざめき、ともに素晴らしい。だから、どれ、とは実は言いにくい。

 強いて一つ上げるなら、チャゲ&アスカ「万里の河」だろうか。飛鳥涼のコンポーザーとしての卓越ぶりは、以前から承知していたが、佐橋佳幸の編曲でまたしても納得。また、岡野宏典のコーラスアレンジも極上。傑作といいたい。おそらく、飛鳥涼の傑作たちを、新たなアレンジでトリビュートアルバムとすれば、世界的な名盤となると思うし、セールス的にもいけるのではなかろうか。昭和の良質な歌謡曲/popsが持つ、アジア的、エスニック的、なフレーバーを持つ飛鳥涼の楽曲は、多分、現代のボーダーレス化した音楽環境においてこそ、文化、言葉を越えて、すべての人々に受け入れられる可能性があると思う。いまや、NYやロンドンでで売れることが world-wide っていう時代じゃないと思う。

 と書いてきたら、もうひとり、日本のポップシーンを代表する天才作曲家、桑田佳祐の名曲「真夏の果実」も素晴らしい、と加えたくなった。ただ、これはそもそも桑田の原曲が傑作であることの証左であるのに過ぎない、と言えなくもない。佐藤竹善のvocalもその声質が桑田の楽曲によく合うことにも負うだろうが。桑田の楽曲はその、ひとの「こころ」を引っ張っていくメロディラインが素晴らしいが、数多い桑田の名曲の最高傑作であることを再確認した。なにせ、誰がカバーしても良い曲に聞こえてしまうのだから。

 もうこのレビューを終わろうと思っていたのだが、最後にひとつ、GAO「サヨナラ」に一言。この楽曲は90年代を想起させる、あの時代を象徴する曲。vocal、曲、詞、編曲、四拍子そろったJpop史上に残る、個性的な楽曲だと思う。GAOは結局、one-hit-wonder、となってしまったが、この曲を唄うためにGAOという歌手があの時代に登場したのだ、といま思える。

 どうか、皆様、この傑作カバーアルバムを堪能する幸運を逃されませんように。

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