速水融

2020年5月 7日 (木)

救荒作物/ emergency crop

 このところ、しつこく種苗法「改正」について本ブログにて取り上げています。ただ、実を言いますと、私の憂慮する点は、農水省が言いたがる、イチゴやメロンなどどいう、高尚な(美味しい、あるいは、儲かる)作物のレベルよりもずっと低いところにあります。こういうと笑われるかもしれませんが、いまや「死語」である救荒作物のことです。

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2019年6月23日 (日)

「明治維新」を現出させたユース・バルジ(Youth Bulge)〔2〕

〔1〕に引用した速水融氏の、非常に興味深い図表を改めて付します。下図。

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2014年5月 2日 (金)

18C末徳川期の諸資源の相対価格

ある雑誌エッセイ*に徳川天明末から寛政初における、経済諸資源の相対価格がわかる非常に興味深い史料が記載されていた。ご紹介する。

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2011年8月25日 (木)

浜野潔『歴史人口学で読む江戸日本』吉川弘文館(2011)〔承前〕

 

前回の記事で、斎藤氏の議論の出典を明記してなかった。それほどディープな読者もいるまいと思ったせいだが、載せれば載せたでトレースされる方もいるかと思い直した。ということで以下、参照。

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2010年4月17日 (土)

抱腹絶倒の速水融記念講義

 日本の歴代の歴史学者で欧米に最もその名を知られているのはおそらく、歴史人口学の速水融氏だろう。その速水氏が平成18年に、慶應義塾の創立150年記念事業として記念講義をしている。

慶應義塾創立150 年記念速水融名誉教授講義

 戦後の焼け跡頃から、研究者としてたって行くころまでのものが中心で、初期の、宮本常一や網野善彦との邂逅のエピソードも興味深い。なかでも面白いのは、彼が助教授になりたての頃や、慶應から若手学者としてヨーロッパ留学する際のエピソード。なにしろ時は1963年。まだまだ海外渡航が珍しく、かつ交通的にも不便なころ。若い速水氏は、「なんでも見てやろう」風に、留学先のポルトガルへ旅の途中、中東地域をぐるぐる回る。イラン、イラク、カスピ海、レバノン、シリア、エジプト。この破天荒な道行が、彼の学者としての人生に甚大な影響を与えたことを知ることができ、感慨深い。これを見ると、運を手繰り寄せるだけの強さを、一方でお持ちだということを感じる。

 ま、とにかく面白いので、是非一瞥されることをお薦めする。記念講義当日配布されたと思しきハンドアウト(資料)は下記。

慶應義塾創立150 年記念速水融名誉教授講義
「苦しかった講義、楽しかった講義、歴史人口学、勤勉革命、経済社会」

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2010年2月 6日 (土)

徳川国家の資本主義化を妨げたもの

 資本主義 Capitalism でものを言うのは、貨幣 money です。しかし、だからと言って、Moneyism とはあまり聞きません。すると、資本主義 Capitalism において決定的に重要なものは、やはり資本 caital なのです。

 では、市場経済 market economy はどうでしょうか。これは貨幣 money を媒介にした交換経済です。まあ、いろいろな物資が売り買いされる経済です。

 ここで思い起こされるのは、フェルナン・ブローデルの三層構造モデルです。下記。

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2009年9月28日 (月)

「明治維新」を現出させたユース・バルジ(Youth Bulge)〔1〕

「未解決の課題であるが、明治維新の起動力となった人物を生み出したのは、ほかならぬこの地域であり、例外なく維新に先だつ時期に人口の増大を見た地域である。人口増大と政治変革とを直接結びつけることは冒険に近いが、いくつかの媒介項を設けることによって説明が可能となるだろう。」
速水融「人口誌(Demography)」岩波講座日本通史第1巻『日本列島と人類社会』(1993) 、p.132

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2008年4月28日 (月)

エートスの進化( The evolution of ethos )(2)

 エートスが進化するとしたら、それは社会に受け入れられているエートスの交代だと前回述べた。

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2008年4月25日 (金)

エートスの進化( The evolution of ethos )(1)

 進化理論は、変異(mutation or crossing)と選択(natural selection)という二つの概念装置から構成されている。

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2008年4月18日 (金)

ダーウィン進化論の本質(The essence of Darwinism)

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 プラグマティスト、ジェームスはダーウィン進化論の良き理解者でもあった。彼は、当時広く流布していた、ハーバート・スペンサー流の「まちがったダーウィン主義」を批判していた。スペンサーは、進化が自然環境(風土)、祖先の条件などに起因するとして、社会が変化を決定するという主張がダーウィニズムの本質なのだとしていた。ダーウィンはあらゆる自然の変異が、無方向で無目的であることを積極的に肯定していた。またダーウィンの「選択」の概念には起こったことを後から(ア・ポステリオリ)記述する以上の意味は含まれていない。ダーウィンは、誰も選択しない、ただ結果としての選択が起こるだけなのだ、と言ったのである。しかしスペンサーはダーウィニズムを社会決定論的に読みかえていた。

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