vulnerability(傷つきやすさ)

2022年6月19日 (日)

「世界はうつくしいと」長田弘 / I say the world is beautiful(Osada Hiroshi)

 中学生の国語教科書の冒頭には、たいてい散文の詩が掲げられます。私は、仕事で国語科を子どもたちに教えます。そのため、公立学校の教科書を読む機会もかなりあり、そういった「詩」もよく目にします。いつもなら、「既読スルー」するのですが、この詩はそれができませんでした。読んでうれしくなってしまったのです。そこで、娘さん、息子さんの教科書などを読むことなど普段皆無の方々にも知って頂きたいと思い立ち、弊ブログに掲載することと致しました。

国語3 光村図書(令和3年中学校国語教科書)より、【出典】長田弘『世界はうつくしいと』2009年4月 みすず書房pp.16-18

続きを読む "「世界はうつくしいと」長田弘 / I say the world is beautiful(Osada Hiroshi)"

| | コメント (0)

2022年5月 5日 (木)

心の扉の開き方/ How to open the door to the heart

「心の扉には取っては内側にしか付いていません。外側には取っ手がないのです。」P.12
「先生、俺たち能力はあるが学力がないだけなんだよ!だから、先生、俺たちに勉強教えてくれよ!」P.75

『ぼくに方程式を教えてください ー少年院の数学教室』集英社新書2022年3月
高橋一雄、瀬山士郎、村尾博司共著

続きを読む "心の扉の開き方/ How to open the door to the heart"

| | コメント (1)

2021年12月23日 (木)

佐野英二郎『バスラーの白い空から』1992年〔3〕

 普段、文学とは遠い生活をしている私が、この素晴らしい文章と出会う奇縁を作ってくれたのが、たまさか目にした故須賀敦子氏の素敵な書評 (毎日新聞1992/12/15、本記事下記)でした。そのころの私は日本経済新聞を長く購読していたのですが、熱心(=執拗)な毎日新聞の勧誘に根負けし、三ヶ月だけ?購読することにしたのです。そんな嫌々ながらの偶然が、それから三十年もつき合う本を私にもたらせてくれるとは「神のみぞ知る」を地で行く、でしょうか。人生の下山途中にいる証には違いありません。

 

佐野英二郎『バスラーの白い空から』1992年〔1〕: 本に溺れたい
佐野英二郎『バスラーの白い空から』1992年〔2〕: 本に溺れたい

続きを読む "佐野英二郎『バスラーの白い空から』1992年〔3〕"

| | コメント (0)

2021年4月19日 (月)

人は「子」として生まれる

O0400060013165988867

 「親」という status を経験しない人間はいたとしても、「子」という status を持たない人間はこの世に存在しません。

続きを読む "人は「子」として生まれる"

| | コメント (0)

2021年4月18日 (日)

A human being is born as a "daughter" or "son"

O0400060013165988867

 There are people who do not experience the status of a "parent," but there are no people in the world who do not have the status of a "daughter" or "son".

続きを読む "A human being is born as a "daughter" or "son""

| | コメント (0)

2019年12月24日 (火)

漱石作品に見る近代日本人の《立場主義》化/ The "Positionalism" of Modern Japanese in Soseki's Works

 経済学者安冨歩氏の近著に『満洲暴走 隠された構造―大豆・満鉄・総力戦―』角川新書2015年、があります。その、pp.175-7に興味深い記述がありました。

続きを読む "漱石作品に見る近代日本人の《立場主義》化/ The "Positionalism" of Modern Japanese in Soseki's Works"

| | コメント (0)

2019年5月13日 (月)

市川裕『ユダヤ人とユダヤ教』岩波新書(2019年1月)

 本書を読了しました。第一に思ったことは、よくこの容量(全189頁)で、これだけの内容を盛り込んだな、というものです。

続きを読む "市川裕『ユダヤ人とユダヤ教』岩波新書(2019年1月)"

| | コメント (0)

2019年5月 3日 (金)

ヴァルネラビリティを巡る、パスカル、レヴィナス、吉野源三郎(Pascal, Levinas and Yoshino Genzaburo On Vulnerability)

 以前、vulnerability(人間の傷つきやすさ)について、2編の記事を書きました。

H.L.A.ハートの「自然法の最小限の内容」(H.L.A.Hart "The Minimum Content of Natural Law")

communicability(伝わりうること)と vulnerability(傷つきうること)

続きを読む "ヴァルネラビリティを巡る、パスカル、レヴィナス、吉野源三郎(Pascal, Levinas and Yoshino Genzaburo On Vulnerability)"

| | コメント (0)

2015年7月31日 (金)

「弱さ」こそ、素晴らしい

 人間は万物の霊長であるから、人間以外の生きものと何かしら顕著な違いがなければ理屈が通らない。しからば、それはなにか。

続きを読む "「弱さ」こそ、素晴らしい"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年9月15日 (金)

伝えたこと≠伝わったこと(1)

 コミュニケーションにおいて、ギャップはどうしても避けられない。伝え手の内容10が伝わり手に5しか届かない場合がある。また、伝え手の内容{ a, b, c, d }が、{ b, c, d, e }として伝わり手に受け取られる場合もあろう。

 しかし、コミュニケーションにおけるギャップは、多かれ少なかれ必然的に存在するのだから、それを失敗とは言えない。コミュニケーションの失敗とは、伝え手のコミュニケーションの意思を、伝わり手が気が付かないときに発生する。

 そして、この手の失敗が深刻なのは、失敗に伴う全ての負荷を結果的に伝え手が引き受けることになることだ。「伝わらない」という失望感と、「この失望感も伝わらない」という絶望感、という二重の負荷である。

続きを読む "伝えたこと≠伝わったこと(1)"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

その他のカテゴリー

political theory / philosophy(政治哲学・政治理論) abduction(アブダクション) Adam Smith Alexis de Tocqueville Aristotle Bertrand Russell Bito Masahide (尾藤正英) Buddhism (仏教) Carl Schmitt cinema / movie Collingwood David Hume feminism / gender(フェミニズム・ジェンダー) Football Gottfried Wilhelm Leibniz Henri Bergson Hermeneutik(解釈学) Immanuel Kant Isaiah Berlin John Maynard Keynes John Stuart Mill Jose Ortega y Gasset Jules-Henri Poincare Katherine Mansfield Kimura Bin(木村 敏) Max Weber Michel Foucault(フーコー) mimēsis (ミメーシス) Neocon(ネオコン) Otto Neurath PDF Peak oil pops pragmatism René Descartes Seki Hirono(関 曠野) Shinji Kagawa Shiozawa Yoshinori(塩沢由典) singularity(シンギュラリティ) slavery(奴隷) sports Stephen Toulmin Strange Fruit technology Thomas Hobbes Thomas Stearns Eliot Tokugawa Japan (徳川史) vulnerability(傷つきやすさ) Watanabe Satoshi (渡辺慧) 「国家の品格」関連 お知らせ ももいろクローバーZ アニメ・コミック イスラム ハンセン病 三島由紀夫 与謝野晶子 中世 中国 中野三敏 丸山真男(Maruyama Masao) 佐藤誠三郎 備忘録 内藤湖南 古代 古典(classic) 古書記 和泉式部(Izumi Shikibu) 和辻哲郎 国制史(Verfassungsgeschichte) 土居健郎 坂本多加雄 坂野潤治 夏目漱石 大正 大震災 学習理論 安丸良夫 宮沢賢治 小西甚一 山県有朋 川北稔 幕末・明治維新 平井宜雄 平川新 思想史(history of ideas) 感染症/インフルエンザ 憲法 戦争 折口信夫 文化史 文学(literature) 文明史 斉藤和義 新明正道 日本 日米安保 日記・コラム・つぶやき 明治 昭和 書評・紹介(book review) 服部正也 朝鮮 末木剛博 本居宣長(Motoori Norinaga) 村上春樹 村上淳一 柳田国男 梅棹忠夫(Umesao Tadao) 森 恵 森鴎外 概念史(Begriffsgeschichte) 歴史 歴史と人口 法哲学・法理論 清少納言(Sei Shōnagon) 渡辺浩 環境問題 生活史 知識再生堂(Renqing-Reprint) 知識理論 石井紫郎 石川淳 社会契約論 社会科学方法論 禁裏/朝廷/天皇 福沢諭吉 科学哲学/科学史 米国 紫式部(Murasaki Shikibu) 統帥権 美空ひばり 羽入辰郎 自然科学 荻生徂徠(Ogyu Sorai) 複雑系 西洋 言葉 読書論 資本主義(capitalism) 赤松小三郎 身体論 近現代 速水融 進化論 選択的親和関係(Elective Affinities / Wahlverwandtschaften) 金融 金言 関良基(Seki Yoshiki) 靖国神社 鮎川信夫 麻生太郎