文学(literature)

2022年6月26日 (日)

菊池寛「私の日常道徳」大正十五年一月(1926年)

 これは、『ちくま日本文学027 菊池寛 1888-1948』ちくま文庫(2008年)pp.449-51、にあります、菊池寛三十八歳の処世訓です。作家というより、成功する実業家(businessperson)のもの、といった感がありますし、意外にも方法的人間なのだ、と思い直しました。デカルトの『方法序説』を少し彷彿とした、とまで云うと大袈裟でしょうか。下記です。

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2022年6月22日 (水)

「寛ぎ」は、「倫理的力」をもたらす / L’aise recoit une force ethique(Roland Barthes)

 長田弘『世界はうつくしいと』2009年みすず書房、の「あとがき」に、ロラン・バルトのとても印象的な文が引用されています。

寛ぎは、試みの安らぎであるとともに、「倫理的な力」ももっている。「寛ぎとはありとあらゆるヒロイズムを進んで失うこと」(ロラン・バルト)であるからだ。(p.98)


 そこで、バルトのどこに書いてあるのか、知りたくなりました。しかし、長田氏は何にも出典を明記していません。仕方なく四苦八苦の末、ようやく下記にたどり着きました。

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2022年6月19日 (日)

「世界はうつくしいと」長田弘 / I say the world is beautiful(Osada Hiroshi)

 中学生の国語教科書の冒頭には、たいてい散文の詩が掲げられます。私は、仕事で国語科を子どもたちに教えます。そのため、公立学校の教科書を読む機会もかなりあり、そういった「詩」もよく目にします。いつもなら、「既読スルー」するのですが、この詩はそれができませんでした。読んでうれしくなってしまったのです。そこで、娘さん、息子さんの教科書などを読むことなど普段皆無の方々にも知って頂きたいと思い立ち、弊ブログに掲載することと致しました。

国語3 光村図書(令和3年中学校国語教科書)より、【出典】長田弘『世界はうつくしいと』2009年4月 みすず書房pp.16-18

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2022年6月12日 (日)

Akutagawa Ryunosuke "Rashomon" Taisho 4 years (1915)

I read Ryunosuke Akutagawa's "Rashomon", 1915.

※参照 芥川龍之介「羅生門」大正4年: 本に溺れたい

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2022年5月30日 (月)

Women's Loyalty: Feminism in the Twelfth Century

 Loyalty and devotion from woman to woman. This is what Michiura Motoko(道浦母都子), who found it in Ukyonodaibu
(建礼門院右京大夫 1157 ?~1233 ?), says.

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2022年5月10日 (火)

女の忠誠心 十二世紀のフェミニズム

 女から女への忠節、忠誠心。それを、建礼門院右京大夫に見出した、道浦母都子はこう言います。

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2022年4月22日 (金)

夜の言葉(アーシュラ・K・ル=グイン)

 竜の物語に耳を傾けない人々はおそらく、政治家の悪夢を実践して人生を送るように運命づけられていると言っていいでしょう。わたしたちは、人間は昼の光のなかで生きていると思いがちなものですが、世界の半分は常に闇のなかにあり、そしてファンタジーは詩と同様、夜の言葉を語る者なのです。
アーシュラ K. ル=グイン『夜の言葉』(スーザン・ウッド編、山田和子・他訳)1985年サンリオSF文庫p.7

 上記は、米国の著名なSF・ファンタジー作家の言ですが、同じことを指さしているように私には思われる日本の詩人の言葉があります。

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The Language of the night ( Ursula K. Le guin )

  Those who refuse to listen to dragons are probably doomed to spend their lives acting out the nightmares of politicians. We like to think we live in daylight,but half the world is always dark; and fantazy, like poetry, speaks the language of the night.
Ursula K. Le Guin, The Language of the Night, 1993, HerperPerennial, p.6

 The above is from a well-known American science fiction and fantasy writer, but there is a quote from a Japanese poet that seems to me to point to the same thing.

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2022年2月21日 (月)

加藤楸邨の鉄道秀句/ Excellent Railway 'Haiku' by Kato Shuson

 下記のエッセイから「鉄道句」というカテゴリーを教えられました。

府川雅明「楸邨そして電車臭」、『となりあふ』第5号 pp.24-5、2022 spring

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2021年12月23日 (木)

佐野英二郎『バスラーの白い空から』1992年〔3〕

 普段、文学とは遠い生活をしている私が、この素晴らしい文章と出会う奇縁を作ってくれたのが、たまさか目にした故須賀敦子氏の素敵な書評 (毎日新聞1992/12/15、本記事下記)でした。そのころの私は日本経済新聞を長く購読していたのですが、熱心(=執拗)な毎日新聞の勧誘に根負けし、三ヶ月だけ?購読することにしたのです。そんな嫌々ながらの偶然が、それから三十年もつき合う本を私にもたらせてくれるとは「神のみぞ知る」を地で行く、でしょうか。人生の下山途中にいる証には違いありません。

 

佐野英二郎『バスラーの白い空から』1992年〔1〕: 本に溺れたい
佐野英二郎『バスラーの白い空から』1992年〔2〕: 本に溺れたい

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