標題はこういう意味だ。勝つときはまぐれで勝つこともあるが、負けるときはたまたま負けるということはなく、必ず負ける理由がある。
逆に言えば、成功してしまったときより、失敗してしまったときのほうが、しっかり学びなおすことができ、より成長の糧になる、という意味でもある。空手家の言葉らしいが、プロ野球楽天の野村監督の座右の銘として、私も好きな言葉だ。
さて、ただのサッカーファンであるrenqingが、サッカー・ワールドカップ・日本代表の戦績を、一つの観点からのみ考えてみる。それはシュートである。
データをあげよう。
全3試合
総得点 2 総失点 7
総シュート数 27 (枠内 10 = 37%) 被シュート数 57 (枠内 32 = 56%)
シュート数の少なさにもガッカリだが、それ以上に、枠内に蹴り込んだのがたったの10本で、蹴り込まれたシュートが32本もある、というのが痛い。これではいくらなんでも勝てんだろう。
では、枠内にいったシュートがどのくらい得点・失点に結びついているか。オフェンス・サイドでは、10本枠内シュートがあり、得点2(20%)。ディフェンス・サイドで、被枠内シュート32で、失点7(21.8%)。あまり変わらない。
これを対戦相手別に見てみる。
オーストラリア戦 被枠内シュート 12 失点 3 (25%)
クロアチア戦 被枠内シュート 6 失点 0 ( 0%)
ブラジル戦 被枠内シュート 14 失点 4 (28%)
つまり、世界最強のブラジルでも、得点できるかどうかは、枠内にシュートがいくかどうか、にかかっているわけだ。ま、あたりまえか。
では、シュートの枠内率をくらべてみる。
オーストラリア戦 枠内率 2/6 = 33% 被枠内率 12/20 = 60%
クロアチア戦 枠内率 5/12 = 41% 被枠内率 6/16 = 37%
ブラジル戦 枠内率 3/9 = 33% 被枠内率 14/21 = 66%
ちょうど、試合結果とパラレルだ。
もし、枠内率が60%あれば、総シュート数が27本あるわけだから、16本前後枠内シュートがあり、そのうちの25%は得点に結びつき、4点は取れていただろう。
つまり、日本のオフェンスは、シュートしても枠内にいかない。シュートがへた。これが決定力不足の真の原因ということになる。
個人的にサッカーを競技としてやったことがないし、プロの練習振りなど見学したこともないのだが、いったいシュート練習ってやっているんだろうか。それがどーも不可解だ。
一例を挙げよう。オランダ代表のFWに、ルート・ファン・ニステルローイがいる。彼は身長190cm近くあり、元来DFとして出発していたが、MF、FWとポジションを移り、現在、世界有数のストライカーである(最近あまりパッとしないが)。彼の特徴は、その体力に物を言わせて、ペナルティアリア近くでの、相手DFを背負いながらのボールキープとそこから反転してのシュートである。
そういう芸当は、その体力だけからのものだろうか? 実は、ポジションを移ったとき、彼は自分がFWとして生き抜くため自分の体力を生かしたスタイルを作ろうと、いつも居残りで、コーチや仲間と、DFを背負いつつシュートを打つ練習を繰り返したのだという。そりゃあそうだよね。練習もせずに、あんなこと簡単にやられたらたまりません。そういう、具体的に試合を想定して、何度もシュート練習する、これが日本チームに不足しているんではないか、と思うわけね。
もうひとつ。グループBのイングランド対トリニダードトバゴ戦。後半ロスタイムに、イングランドのスティーブン・ジェラードがペナルティエリアすぐ外から素晴しいミドルシュートを打ち込んだ。ゴール右側から左に移動しながら、利き足ではない左足からの強烈なシュートだった。こういうことが本戦で可能なのも、普段から、右でも左でも正確なキック、シュートが出来るように、場面を想定して、具体的に練習しているからだろう。
で、もう一つ。日本対クロアチア戦。後半51分、加地がペナルティーエリアに飛び込み、反対側にいた柳沢へスライディングでボールを送るが、これを柳沢は右足のアウトでタッチし、ゴール右側へ信じられないはずし方をする。ここで、柳沢は左足のインサイドでワンタッチすればよかっただけだ。それで彼は英雄になれた。この大舞台の本番で、この機に及んで、左足のワンタッチシュートが出来ないということは、普段からそういう想定の練習をしてないということに尽きる。天国と地獄は人生で紙一重だ。しばらく、彼は地獄を味わうしかないだろう。合掌。
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