大正

2017年8月30日 (水)

大正時代の可能性

 丸山真男は、大正3年生(1914)だ。彼は、1945年、31歳で大日本帝国の断末魔を
目撃する。似たキャリアの人物に、服部正也という人物がいる。

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2009年3月22日 (日)

徳川文明の消尽の後に

 徳川慶喜は、大正2年(1913年)11月22日に没した。享年76歳。1868年の時点で、彼は31歳であった。すると、不本意ながら人生の過半を、明治コンスティテューション下で彼は過ごしたことになる。さて、そうすると、慶喜は江戸人なのであろうか、それとも明治人なのであろうか。

 日本における国勢調査は、大正9年(1920年)から始まる。ということは精密な人口データはこれ以降であり、それ以前の人口に関するデータはそれぞれ推計しなければならないわけだ。それはちと面倒なので、第一回国勢調査のデータを使って、大正時代の年齢構成を調べてみよう。

 ちなみに、国勢調査の時系列データは下記から容易にExcelファイルとして入手可能である。

政府統計の総合窓口 GL08020101

 大正9年の総人口は、55,963,053人。そこから、15歳未満人口20,416,202人を差し引く。すると、大正9年の15歳以上人口35,546,851人が出る。これが大正9年の大人人口と言ってよいだろう。なにしろこの頃大抵の15歳は既に働いていたのだ。

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2008年12月25日 (木)

与謝野晶子「何故の出兵か」(1918年)

 私は遺憾ながら或程度の軍備保存はやむをえないことだと思います。国内の秩序を衛(まも)るために巡査の必要があるように、国際の平和と通商上の利権とを自衛するために国家としては軍備を或程度まで必要とします。

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2007年11月 5日 (月)

却初より

 却初(ごふしよ)より作りいとなむ殿堂にわれも黄金(こがね)の釘一つ打つ

              与謝野晶子『草の夢』、日本評論社(1922年)*

 いやはや、かっこいい。学芸の世界で己を顕そうなどと考える者は、ここまでの覚悟と勇気がなくてはいかんですねぇ。私も晶子の心意気の万分の一でも刻む所存であります。

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2006年3月21日 (火)

大虐殺(1960年、小森白監督、天地茂主演)

 標題の映画は、1923年9月1日の関東大震災の直後におこった朝鮮人虐殺事件を描いたもの。で、私もまだ未見。もし、既にご覧の方は、ご感想などコメントして戴けると助かります。下記の 「all cinema」記事も参照。

大虐殺(1960年、小森白監督、天地茂主演)

 この事件の被害者数だが、平凡社世界大百科事典(「朝鮮人虐殺事件」今井清一執筆)によれば、

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2005年10月18日 (火)

靖国神社の例大祭

 またまた、小泉氏の靖国参拝で、ひと悶着必至の形勢だ。ただ、その一方、戦前の東京市民には、この神社は、《招魂社の例大祭》として親しまれ、見世物、屋台が多くの人出で賑わって、東京の風物詩となっていた。

 川端康成の『掌の小説』中の一篇に、ここら辺の雰囲気が書き込まれていた(はずだ)。今、手元にないので確認できないのが残念。ちょっと探してみます。m(_ _)m

 

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2005年9月29日 (木)

戦前の小選挙区制

 戦前にも小選挙区制はあった。1889年の衆議院議員選挙法から、初めて小選挙区制が採用され、1900年には大選挙区制中心に変更されたが、1919年に原敬内閣が小選挙区制を再び導入。その後の総選挙で政友会は圧勝。原敬による貴族院取り込み工作も功を奏し、衆貴両院の支持を得て安定政権を樹立した。

 それもつかの間、1921年に原が暗殺され、政局は再び混迷。あと、いろいろあって、1925年に、治安維持法とともに普通選挙法が成立し、このとき1選挙区3~5名の中選挙区となる。そして、これ以降1932年の五・一五事件までが、いわゆる「政党政治」の時代であり、政友会,民政党による二大政党制のもとでの政権交代が実現する。これが、衆議院の第一党が政権を担当し,その総辞職後は第二党に交代するという《憲政の常道》なわけだ。

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何を今さら!

朝日新聞の天声人語(9/26)↓が寝ぼけたこと言っているので、二言三言。
http://www.asahi.com/paper/column20050926.html

衆議院における小選挙区比例代表並立制は、1994年に導入された。それも政治改革の一環として。その折、朝日新聞その他の大マスコミが一貫して小選挙区制に反対していたか、寡聞にして知らない。私の雑駁な記憶では、「政治改革」のかけ声の下、あたかも、小選挙区制を導入することが「政治改革」であるかのような幻想を与え続けていたという印象がある。

小選挙区制が、議院内閣制と結びつけば強力な与党ができる可能性があり、それがいったんできれば、大統領制より強力な一種の独裁的力を政権党に与える場合がある。

そんなことは、小選挙区制のことを多少なりとも調べ、近代イギリス政治史を少しでも紐解けば簡単にわかることではないか。当時の新聞記者がその程度の知的努力もしなかった怠慢が、今の小泉氏の大勝利を帰結しているのだ。

件の天声人語氏だって、たかが十年まえだから、同じ朝日新聞記者であったろう。ならば、多少は自分の不明を恥じて欲しい。あえて自紙の、とのまでは言わないでおく。

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2005年9月11日 (日)

元号⇔西暦の換算法

備忘録です。

昭和→西暦=昭和XX年+25=19XX年

大正→西暦=大正XX年+11=19XX年

明治→西暦=明治XX年+67=18XX年

 または、33-明治XX年=YY 1900-YY=西暦

あまりよいとは思えませんが、取り合えず、私はこうしてます。

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2005年5月16日 (月)

宮沢誠一『明治維新の再創造』(2005年)

 明治維新を、ブルジョア革命 vs. 絶対主義の成立、ではなく「国民国家」形成の観点から捉える考え方が主流になってきたのは「ここ数年来」のことだと著者は言う(p.10)。本書はその流れに掉さして、歴史書や文学作品の読解を通じ、近代日本史の中で幕末維新像がどう変遷したのかを探ったものである。

 私は副題「近代日本の〈起源神話〉」に惹かれて手にした。〈明治維新〉なる言葉そのものが一つの神話であり、その創出を明治中期以降演出したイデオローグたち(例えば徳富蘇峰あたり)について書かれていることを期待していたのだが、内容はそうではなく、本書の対象は、「大正維新」と「昭和維新」であった。近代日本の歴史において、時代が閉塞感を高めるとき、明治維新が常に想起される範例であったこと、そしてそれを改めて歴史学の対象として設定したことは首肯できる。

 ただ、〈明治維新〉そのものがどう範例化=神話化したのか、その〈起源〉を歴史学的に追跡することこそが、米国という後見人の下、国家理性を失って事実上の心神喪失状態にある現代日本に生きる歴史家に期待される作業だった気がしてならない。

 資料を博捜し、データベースとしての価値は高いので便利であるが、惜しむらくはその域を出ない。

宮沢誠一『明治維新の再創造―近代日本の「起源神話」』青木書店(2005年)

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