文化史

2022年9月28日 (水)

日本の若者における自尊感情/ Self-esteem among Japanese Youth(2)

(1)より、(3)

 たまたま、本日見かけたネット記事に下記のようなものがありました。

中国ではありえない!?日本でまだ「当たり前」に行なわれていること - TRiP EDiTOR

 これも、社会が持つ「教育」機能と言えるでしょう。中国人が一見「自信満々」に見えてしまう理由の一端でもあります。

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日本の若者における自尊感情/ Self-esteem among Japanese Youth(1)

(2)

 下記の本に、こうあります。(pp.227-8、カラーフォントは引用者による)
『ぼくに方程式を教えてください ー少年院の数学教室』集英社新書2022年3月
高橋一雄、瀬山士郎、村尾博司共著

 入院したての彼らに共通した特徴として、自尊感情自己効力感の低さが挙げられます。
 まず、自尊感情ですが、自分のよいところも悪いところもあるがままに受け入れ、自分を大切な存在として肯定できる感情です。言い換えれば、無理なく自然に「このままでいい」と思える感情です。実際の少年たちは、前述したような虐待や貧困などの家庭の問題を背景に、果たしてこの世に生まれてきてよかったのだろうか、と常に不安が頭をよぎります。そして、絶えず足元がぐらつき、あるがままの自分を肯定できない自尊感情の低さがあるのです。
 つぎに、自己効力感ですが、他者から褒められたり、認められたり、成功体験を積んだりすることによって、「自信がある」という感情です。言い換えれば、物事に挑戦する際のやればできる感です。現実の少年たちは、学校生活においては、早々と学力面で壁にぶつかり、ダメだしを受け続ける。「どうせバカだから、努力しても無理」と投げやりになって取り組む前から諦め、自己効力感を持ちえないのです。
 しかし、本気で向き合いながら丸ごと受け止めてくれる教官とのぶつかり合いの中で、自尊感情が育ってきます。そして、規則正しい生活のもと、当り前のことをコツコツ努力して得られる小さな成功体験。それを重ねることで、学ぶ意欲が回復し、自己効力感も高めることができるのです。自立への道のりは、こうした自尊感情と自己効力感の獲得が生き直しの起点となります。

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2022年4月28日 (木)

ライア・グリーンフェルド(Liah Greenfeld)"ナショナリズム三部作”

下記は、amazonでの紹介/要約をただ転載したものです。それだけでも、かなり面白い内容だとわかります。本邦未訳です。翻訳が大好きな日本人学者たちはどうしたのでしょうか? (※すべて、DeepLによる機械翻訳です)

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Liah Greenfeld's "Trilogy of Nationalism"

 The following is just a reprint of the introduction/summary on amazon. It is quite interesting (shocking?), even by itself. It is not translated into Japanese. What happened to the Japanese scholars who love translations?

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2022年2月26日 (土)

LILIUM: ラテン語によるアニソン/ LILIUM: The anime song written in Latin (1)

 おそらくアニメ史上唯一のラテン語によって書かれたアニソンがあります。そのアニメは、『エルフェンリート』(2004年CS放送、原作者:岡本倫、監督:神戸守)のOPソングの「LILIUM」です。作詞・作曲・編曲は、小西香葉/近藤由紀夫の両氏(ユニット名、MOKA☆)です。アニメにおける美しく凛々しいボーカルは、野間久美子さんでした。

 放映後、サウンドトラックが別売されていなかったのですが、耳コピされ、世界中でカバーされるに至っています。そこで、原作者たちが、オリジナルのコードとメロディで混声合唱で2016年に発表したCDが下記です。

LILIUM MOKA☆ Produce Mixed Chorus

 

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2021年9月22日 (水)

金木犀(キンモクセイ)/Osmanthus fragrans var. aurantiacus

Kimg0463_20210922143501  毎年、この季節になりますと、駅まで歩く途中で、むっとするぐらいの濃い甘い香りに包まれる時があります。金木犀(キンモクセイ)です。丈夫な庭木らしく、生垣などによく使われるのだそうです。

 学名、Osmanthus fragrans var. aurantiacus は小難しいラテン語 Latin です。

Osm-anthus 匂いの - 花
fragrans 香る
var. 変種 
aurantiacus 橙黄色

という意味だそうです。

 この樹木、日本では雄株しか存在せず、有性生殖ができません。したがって、「接ぎ木」ということになります。解説類では、原産地中国からは、雄株しかこなかった、とか、日本で育てると雌株は雄株に性転換するとか、もっともらしいことをかいてありますが、どうも両者とも都市伝説レベルの俗論らしいです。謎解きは、この問題に関する優れた案内である、下記の論文をPDFでDLしてお読みください。意外にもあまりよくわかっていません。

宮内泰之「恵泉 樹の文化史(12):キンモクセイ」恵泉女学園大学園芸文化研究所報告:園芸文化

 

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2021年5月26日 (水)

KAHLIL GIBRAN, THE PROPHET, 1923

 素晴らしい詩句を、星野道夫『長い旅の途上』文春文庫2002年p.10、から教えて頂きました。改めて、子どもは天からの預かりものとの感を深くします。

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2021年5月19日 (水)

日本の教育システムは、「成功」かつ「失敗」である

 日本の公教育は、健康保険制度や母子手帳と同じような制度性能で、成功しています。その一方で、エリート教育は失敗していると言えそうです。

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2021年5月18日 (火)

日本の教育システムの硬直性は「儒教」文化に起因するか?

 これは、日本の知的世界全般にある「誤解」あるいは「認識論的障害」ではないか、と思います。

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2021年3月 5日 (金)

Two Europes

 The Pacific side of the Kanto region has been blessed with fine weather recently, and the days have been really pleasant. The weather on the Pacific side of the Japanese archipelago in early spring is really wonderful.

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