相対価格と経済数量(2)
様々な価格のなかに、あまり気がつきにくいが経済全体に大きく影響する価格がある。それは、賃金率(=単位時間あたりの労働報酬金額)と利子率である。ただ、賃金率は労働もしくは仕事の質的多様性と、企業内部における分配状態とに関連するため、極めて重要な価格ではあるが、ここでははずしておくことにする。
さて、利子率である。これはカネの貸し借りにおける価格だ。登場するのは、売り手、買い手ではなく、貸し手、借り手である。
日本国における最大の債務者はだれか。もちろん日本国政府である。平成20年3月末現在で、償還10年以内の長期国債の発行残高は、360兆円。平成20年度予算でも、国債発行額は、25兆円。この5年間でみれば、国債の毎年の平均発行額は、約30兆円。
すると、バブル期以降、経済の長期的低迷の中で、景気の下支えとして説明されてきた低金利政策の最大の受益者は、日本国政府そのものと言ってもよいだろう*。
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