Isaiah Berlin

2015年7月21日 (火)

「個人の自由とデモクラシーによる統治とのあいだにはなにも必然的な連関があるわけではない」

〔問〕「個人の自由とデモクラシーによる統治とのあいだにはなにも必然的な関連があるわけではない」というI・バーリンの主張について次の4つの語句を用いて論じなさい。
【積極的自由、消極的自由、代表制デモクラシー、リベラリズム】

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2014年1月 3日 (金)

決定論と善悪の彼岸

人間がいずれ死んでしまうものであることは誰の眼にも明白だ。また、人がその限られた生の中で人生に複数の選択可能性を持つことも否定できない。

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2014年1月 2日 (木)

不可抗力なものとは・・・

ブランダイス判事はこういったといわれる、「不可抗力なものとは、しばしば、抵抗されなかったものに過ぎない。」
アイザィア・バーリン『自由論』みすず書房 (1971年)、P.293

'The irresistible', Mr. Justice Brandeis is said to have remarked, 'is often only that which is not resisted.'
ISAIAH BERLIN, FOUR ESSAYS ON LIBERTY, 1982, Oxford, P.116

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2010年9月30日 (木)

歴史の必然 Historical Inevitablity*

 某帝国大学教授の社会学者が「グローバリゼーションは歴史の趨勢であり、甘受すべき運命だ」と曰(のたま)われた旨を、某MLにて小耳に挟んだ。

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2007年12月30日 (日)

A Letter from Sir Isaiah Berlin (追記)

HEADINGTON HOUSE
OLD HIGH STREET, HEADINGTON
OXFORD, OX3 9HU

30 April 1992

Dear Mr. *******

  Thank you for your letter of 9 April.  I wish I could answer you as fully as you request, but I cannot do it, for the questions are too large, too general.  Thank you for your kind words about my works.

  About Marx.  Yes, I think that one of the causes of the collapse of the USSR is faith in Marx's theory of history.  It is that that animated both Socialists and Communists in Russia - the socialists modified their views in various ways, but in any case never came to power - but Lenin and his followers built their state on dogmas supplied by Marx, in particular his prophecies about the fate of capitalism and the inevitable emergence of a Communist society.  Very nearly all of Marx's prophecies have been falsified by history.  He was a remarkable thinker - his views on the powerful effect of technological development on culture, on the rise of Big Business and on the general nature of the values and political culture of capitalist society are still well worth studying.  But in general he has proved to be a false prophet, a God that failed.

  Now about nationalism.  Will it take us anywhere?  I hope not. Nationalism and racism and fanatical religion are all phenomena none of which where prophesied by anyone in the nineteenth century;  they all have destructive consequences.  Nationality as such is perfectly acceptable - national consciousness is something which a great many people naturally feel - patriotism is in no way reprehensible, indeed I feel it myself.  But nationalism is a pathological condition of national consciousness, and leads to war and destruction.  At present I see no way of averting its development, hence my pessimism.

  I do not think Marx was an opportunist, I think he was too fanatical for that.  It is fanatical faith that leads to destruction much more than dishonesty or opportunism - with opportunists one can always come to some agreement, or bribe them, or divert  their interests, but with fanatics there is no way forward.

  That is all I have to say to you.  I fear it is not what you asked for or expected - I can only apologise.

Yours sincerely,
Sir Isaiah Berlin

〔注記〕上記は、私が、 Oxford の Sir Isaiah Berlin 宛てに手紙で質問をしたことに対する返書、である。つまり私信だ。何故、今の時機に公開するのかと言えば、知識人の知的誠実さの見本がここに見られるから だ。どこの馬の骨か分からぬ極東の一読者からの漠然とした、それも歴史解釈や思想理解に関わる面倒な質問にも、簡略ではあっても、当時の彼の率直な view を示してくれている。そこには権威主義のかけらもない。私が9年前、岩波書店、『思想』編集部気付、羽入辰郎氏へ送った質問書への、なしの礫の対応と比べ るならば、贅言を要しまい。また、その内容の重要さを鑑みても、どこかで公開すべきだと考えていた。ただ、著作権の問題が気になるが、その点ご承知の方 からご助言戴ければ、削除することは吝かではない。

〔追記〕実は、故森嶋通夫氏から戴いた返信もあったのだが、数次におよぶ引越しで行方不明となってしまった。見つかったら、こちらに掲載する。(2007.12.30)

〔追記〕私が Sir Isaiah Berlin に送った質問内容について、その要点を書いておこう。
1)ソビエト社会主義連邦の崩壊は、冷戦の結果というより、このマルクス主義国家の土台にある、 Marx そのものの思想に淵源するものではないか。
2)ユーゴの悲劇に見られる、Nationalism は、我々をどこへ向かわせると思うか。

1)については、Berlin の処女作が、"Karl Marx"であり、同じユダヤ系としての愛憎があるであろう Marx に関し、現在の意見を聞きたかったため。
2)1) にも関連するが、Berlin が、ロシア帝政下のラトビア・リガ出身であり、バルトの独立に共感を持っていただろうということ、彼の Oxford における後継者、(ただしその時点では既に物故していた)故John Plamenatz が、悲劇の最中であった旧ユーゴスラビアのモンテネグロ出身であった事実からして、彼の今の見方、評価を聞きたかったことによる。 (2007.12.30)

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2007年11月 1日 (木)

失敗からしか学びは得られない

アイザイア・バーリン『自由論』みすず書房(1990)、p.450
「人間を他の自然物と区別するのは理性的思考でも自然に対する支配でもなくて、選択し実験する自由である」

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2007年6月30日 (土)

蘇るレーニン(2)

****************
私は1915年に、両親とともにリガからペトログラードに移りました。そして一家は、1919年にペトログラードを出発したのです。ペトログラードでは、八歳で二つのロシア革命を目撃しました。第一革命のことは、非常にはっきりと覚えています。街頭には集会があり、旗があり、群集がいました。熱狂と、ルヴォフ新内閣の顔触れをのせたポスター、憲法制定議会選挙のために二十以上の政党が宣伝活動をやっていました。戦争については、私の家族が暮らしていた交際範囲の中では、あまり話題になりませんでした。ユダヤ人は、あの自由主義革命を大歓迎していました。自由主義的ブルジョアジーもそうでした。しかし、それは長くは続きません。ボルシェヴィキ革命は十一月に起こりました。われわれ - 私の一家とその友人たち - は、その革命が起こったことをほとんど知りませんでした。最初の徴候は、ボルシェヴィキの権力奪取に反対するゼネ・ストでした。

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2007年1月22日 (月)

オーギュスト・ウンコ(Auguste Unco)

 当blogにコメント寄せて戴いたり、TBをつけて戴いている方々は、品と趣味のよい方がほとんどだ。ただ、その中にいくらか、つい怒りや疲れで、品をなくしてしまう人たちがいないではない。下記↓。類は友を呼ぶ、との格言もあるので、当blog作成者にもその臭いが漂うぞ、と指摘されれば否定できないことは、素直に私も認めるところだ。

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2006年11月10日 (金)

人間を作っている〈樹〉がこれほど曲がっているのに、完全に真っ直ぐなものを作り出すことはできない

 以前にも、数回この文章に触れた*。で、新刊いろいろ(by Fixing A Hole さん)で、カントの新訳のことを聞き、そう言えば書店に平積みになっていたな、と思い出した。そこで早速購入。これがそう。↓

カント『永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編』光文社古典新訳文庫(2006年)

 そこに収められている、
「世界市民という視点からみた普遍史の理念」p.31-67
中の、p.47、に表題の文章はある。

 ドイツ語原文、および英語訳は、註記した過去記事2)に引いてあるので、興味のある方はご参照戴きたい。今回、仏語訳を見つけたので、本記事ではこれを貼り付けておこう。
"dans un bois aussi courbe que celui dont est fait l'homme, rien ne peut etre taille (gezimmert) qui soit tout a fait droit (ganz Gerades)."
Idee d'une histoire universelle au point de vue cosmopolitique

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2006年7月 3日 (月)

アイザィア バーリン「二つの自由概念」,1958 (2)

 みすず書房版の翻訳本で読み進めているので、標題もそれに合わせて変更しました。必要があるときは、随時 OXFORD PAPERBACKS版を参照することにします。

 前回、いきなり negative(消極的)な結論を提示したので、「なんだ、そりゃぁ?」と怪しまれた方もいたかもしれません。ただ、読み手の私も少しずつ変わってきています。だから、この本、ないしこのエッセイに対する評価が少しずつ変わるのは仕方ないことでもあります。

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