Jules-Henri Poincare

2013年5月19日 (日)

ポアンカレ『科学と仮説』岩波文庫(1985年)

 科学哲学の古典中の古典である。

 ただし、この世の中にある言説のうちで、得体の知れない宗教や怪しげな哲学議論とは異なり、《実証的》な自然科学や摩天楼のような数学体系だけを《真理》だと思い込んでいる(思い込まされている)人々には、少し苦い薬かもしれない。

■heuristicsとしての科学

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2011年12月 4日 (日)

直観主義(intuitionism)とポアンカレ(Jules-Henri Poincaré)

 以前、下記のエントリーでポアンカレと直観主義の関連に強い疑義を書いた。ところが下記の文献*を読むとその関連はある意味合理的根拠があることが分かった。従って、ここに小さく訂正のエントリーを記載しておく。ただし、私の間違いにも多少の救いはあるので、弁明も少し書いておきたい(箇条書き風に整理してみる)。

*林晋・八杉満利子 訳・解説『ゲーデル 不完全性定理』岩波文庫(2006年)
pp.181-197、特にp.197を参照。

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2011年2月12日 (土)

塩沢由典著『複雑さの帰結』NTT出版(1997)(2)

塩沢由典著『複雑さの帰結』NTT出版(1997)(1)、より

コンメンタール第1回目
です。プロローグ「複雑さの学としての経済学」p.3~p.24

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2010年4月 3日 (土)

渡辺浩『日本政治思想史 ― 十七~十九世紀』東京大学出版会(2010年)(4)

■容易ならざる書

 第七章まで読み終えた。う~ん、読み始めてすぐ、多少失望したことをこのエントリーの初回にこぼしていたのだが、ここまで読んできて、その語り口に変化があるわけではないが、少しずつ、これはひょとすると容易ならざることか?と感じ始めている。やはり本は読み終えてから論評すべきだったか。その反語的問いかけの繰り返しに、やや鼻白んでしまう時もあるのだが、それ以上に、直截な問いかけが読み手の心を揺さぶることは確かにあるとも思えるのだ。著者の今回の試みに対しては、もう少し時間が必要かもしれない。

■「自然は数学の(=人間の)言葉だけで書かれているわけではない」renqing

 下記は、少々物言いを付けたくなったので付言しておく。

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2007年6月25日 (月)

物理法則に物理量は存在するか(3.1)

F.Nakajima 様、コメントありがとうございます。

 さて、コメント戴いた内容ですが、重要な論点がいくつかありますので、順を追って、当方の頭の整理も兼ねて、コメント欄ではなく、記事として書いてみます。

1)wikipedia の「科学的実在論」をご紹介戴きありがとうございます。とても分かりやすく、こちらの考えを整理するのに役立ちました。

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2007年6月19日 (火)

物理法則に物理量は存在するか?(1)

 例えば、「質量保存の法則」。

 中学校の理科で習う。物質を燃やしても、なくなるわけではなく、その残った灰や煙、等をかき集めれば、燃やす前の質量を同じだ、という。では、その「質量保存の法則」そのものはいったいどこにあるのか。「質量保存の法則」の物理量保存の法則はあるのだろうか。

 物理量があれば(質量にしろ、エネルギーにしろ)、物理的に存在するといえ、物理量がなければ、物理的に存在する、とはいいにくいだろう。

 それにしても、物理的に存在しない代物で、物理学等の自然科学が記述されているというのもヘンな感じだ。

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2007年5月25日 (金)

「哲学の自然化」?

飯田 隆(編)『哲学の歴史 11 20世紀 2』中央公論新社(2007年)

 上記の本が面白いらしい。「哲学の自然化」で、哲学が脳科学に吸収合併されてしまう勢いなのだそうだ。

 別にそれは全く構わない。痴人の戯言にしか聞こえない哲学論議もある。今、カントの「優れた」解説書(というより入門書か?)を読み終わろうとしているが、どこがいいのかサッパリ分からない。筆者は書きながら改めて感動しているようで、こちらはシラケル一方。

 自然科学という考察法の優れた点は、その仮説性が他の学問領域よりよく見える点だ。だから、「哲学」が自然科学的アプローチにより、その仮説性がより明確になるなら、慶賀すべきことだろう。

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