論理と因果(2)
藤原氏の文章を読んで前頭葉にストレスが蓄積したので、気分転換に少し書きます。
《関数とは何か》
「二つの集合 X,Y があって,X のどの要素 x にも,Y の要素 y がちょうど一つ対応しているとき,この対応を X から Y への関数,または写像といい,記号 f などを用いて,f:X→Y と書いたり,y=f(x)と書いたりする。」*
「関数 f:X→Y において,集合 X を関数 f の定義域といい,X の各要素に対応する Y の要素全体が作る集合を,関数 f の値域という。」*
物理学では、時間発展する系をたいてい微分方程式で記述する。この場合、二つの集合のうち、たとえば、X を時間 t とみなし、Y が、速度であったり、距離であったり、または、それらの関数であったりする。
数学は、形式のみで成立する学問なので、他の学問はその形式性を利用して巨大な恩恵を蒙っている。定義域に、時間をはめこもうが、なにを使用が自由である。肝心なのは、ある集合の要素に、他の集合の要素が一意に対応していることだけである。つまり、ある定義域の値がどう《変化》するかに、数学は関与しない。
時間がないので、続く。
*平凡社世界大百科事典「関数」伊藤清三執筆
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