平原綾香の歌う「桜坂」
少し前になるが、某国営放送で平原綾香のワンマンショーが深夜あった。他人の曲をいろいろカバーしていたが、いいような、そうでもないような、判断に苦しむ歌い手、という印象を再び深くした。
ただ、その中で、一つ、福山雅治の「桜坂」のカバーしたものは、よかった。もう一度聞いてみたい気にさせる(曲がよかっただけ?)。他の歌は、あまりパッとしない感じだ。売れている歌手なのだろうが。
原因は、どの曲を歌っても、一本調子なところにありそうだ。「月のワルツ」でブレイクした諫山実生と比べてみればよく分かる。某国営放送の《みんなの歌》のDVDに同時に収録されている、諫山の歌う「恋花火」は、「月のワルツ」の歌いっぷりと全く異なり、これが同一人物とはにわかに信じられない。私なら、歌い手としての天分は諌山に軍配を挙げる。
もっとも、現代のテクノロジーは、腕っこきのレコーディング・エンジニアを、錬金術師の域にまで押し上げる力を与えるようなので、ライブで聴いてみないと本当のところはわからないが。その点、平原綾香にはフェアではないかもしれない。
何を歌っても一本調子の彼女が売れるのは、クラッシックの替え歌を歌ったこと、現役音大生で音楽一家といったような経歴ゆえだろう。つまり、snobbishな支持。某数学者の天才バカ本が売れるのと似ているかも知れない。それにしても、自分のとこのオリンピックテーマ曲を歌ってるからって、某国営放送も大掛かりな提灯番組をつくるものだ。ご苦労さん、といいたいが、受信料の無駄遣いっていう気もする。
最近の記事で疲れたので、気分転換。お後がよろしいようで。m(_ _)m
| 固定リンク
「音楽」カテゴリの記事
- 海ゆかば(2)(2007.06.30)
- 一青窈の唄う「逢いたくて逢いたくて」(2007.04.25)
- 海ゆかば(1)(2007.03.20)
- モーツァルト vs. 美空ひばり(3)(2007.01.22)
- モーツァルト vs. 美空ひばり(2)(2007.01.12)
「日本 (Japan)」カテゴリの記事
- Alfred Schutz, "Some Equivocations of the Notion of Responsibility" (1957)(2025.06.02)
- アルフレッド・シュッツ「《責任》という概念におけるいくつかの曖昧さ」1957年(2025.06.02)
- 日米安保条約を解消すると浮く予算は?(2025.05.11)
- Does the Imperial Anthology of Poetry exist in Europe?(2025.02.28)
- 欧州に《勅撰詞華集》は存在するか?/ Does the Imperial Anthology of Poetry exist in Europe?(2025.02.28)
「pops」カテゴリの記事
- アニメ「薬屋のひとりごと」/ anime “The Apothecary Diaries”(2025.06.07)
- Dulce Pontes Canção do Mar(2025.05.17)
- メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲 ホ短調/Felix Mendelssohn's Violin Concerto in E minor, Op. 64(2025.05.07)
- Adoのベストアドバム(2025.4.9)(2025.05.01)
- 佐藤竹善「ウタヂカラ CORNERSTONES4」2007年CD(2024.04.18)
コメント