「鼻くそ」は、なぜ「鼻うんこ」とは言わないのか
今、手許にある、『広辞苑』第二版、第五刷、昭和46年(1971)では、
1) くそ → 糞・屎 (名詞)動物が消化器で消化した食物の残滓が、肛門から排泄されるもの。大便。ふん。
2) うんこ → (幼児語。ウンはいきむ声、コは接尾語)大便。うんち。
とある。
なぜ、「鼻うんこ」「耳うんこ」「目うんこ」ではなく、「鼻くそ」「耳くそ」「目くそ」かと言えば、「うんこ」が幼児語だからのようだ。また、五感の名称がそれぞれ、1字から2字だから、「くそ」なら語呂があうが、「うんこ」だと合成する語としては長すぎるという点もあるだろう。
一方で、「ばば」というのもある。
3) ばば → 糞・屎 (幼児語)大便、またはきたないもの。
3´) ばばっちい → (形容詞)(幼児語)きたない。
4) ねこばば 猫糞 → (猫が脱糞後、脚で土砂をかけて糞を隠すからいう) 悪行を隠して知らぬ顔をすること。落し物などを拾ってそのまま自分のものにしてしまうこと。
トランプ・ゲームの「ばばぬき」を普通「婆ぬき」を表記するようだが、多分、「うんこ」の意の「ばば」からきているのではないか。あの、「ばば」を引き当てたときの、なんともいえない汚らしさ、恥ずかしさや、その「ばば」が他者に引き抜かれるときのあの高揚感はまさしく、「ばば 糞・屎」そのものだと思うのだが・・・。
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